ブルージェイズのバシット投手「7億だなんて狂気だね」

　米大リーグ・ドジャースと大谷翔平投手が結んだ10年7億ドル（約1014億円）の契約に、現役投手も驚愕している。米ポッドキャスト番組に出演したブルージェイズのクリス・バシット投手は「クレイジーだよ。5億行くかどうかという話だったのに7億だなんて。狂気だね」と呆れ顔。「でも彼はそれに見合った価値がある」と称えつつ、異次元の後払い契約がもたらした意外な影響についても力説している。

　今季ア・リーグ最多の33試合に先発し、最多勝となる16勝（8敗）を挙げ、防御率3.60の好成績を残したバシットは、米メディア「ジョムボーイ・メディア」のポッドキャスト番組「クリス・ローズ・ローテーション」に出演。21年シーズンまでエンゼルスと同地区のアスレチックスに所属していた右腕は、これまでも同番組で「完全に畏敬の念を抱いているよ」と明かすなど大谷を絶賛し続けてきた。

　司会者から「オオタニの契約の額が7から始まることを知ったときのリアクションは？」と尋ねられると、「クレイジーだよ。1年中5億に行くかどうかという話をしていたのに、7億だなんて狂気だね。クレイジーな、クレイジーなマネーだよ」と破顔一笑。「あらゆるところに衝撃を与えたよね。北米スポーツで最大の契約だ。でも、彼はそれに見合った価値がある」と大谷がもたらす価値の大きさを称えた。

　7億ドルのうち、6億8000万ドル（約986億円）が後払いになることが報じられ日米ともに騒然。それでもバシットは「後払いはずっとあったこと。ただ数字が常軌を逸しているだけ」と大騒ぎするほどのものではないと力説した。「ショウヘイは明らかに私たちのスポーツ（野球）の世界において最もビッグなビッグなビッグなネーム。おそらく史上最大の名前だ」としつつ、こう続けた。

「彼がこれをしたことで注目が集まるようになった。『後払いって何？』ってメッセージが私のところにめちゃくちゃ来たんだよ。『オーマイガー、始まったよ～』って感じだった。人々はそんなものがあるって気付いてなかったけど、ずっとあったんだよ。今、最も人気のある選手がそれをとんでもなく極端な形でやったって話だ」

　これまでも、レンジャーズのマックス・シャーザー投手がナショナルズと2015年に結んだ契約など、後払いの例は多数ある。ただ、球界でも屈指の注目度を誇る大谷が桁外れの額を後払いにしたことで、以前は存在を知らなかった層にまで話題が広がったようだ。