現役ドラフト1期生のその後 半数が1年で戦力外…中日の大砲、阪神日本一に貢献の左腕も誕生
プロ野球の現役ドラフトが8日に行われる。1軍での出場機会に恵まれない選手にチャンスを与えることを目的としたもので、昨年に続く2回目の実施だ。12人の“1期生”たちは移籍した今季、様々な形で1年を駆け抜けた。大ブレークして主力選手としての地位を築いた選手がいれば、今オフに戦力外通告を受けた選手もいる。12人のその後を見てみたい。
8日に2度目の現役ドラフト
プロ野球の現役ドラフトが8日に行われる。1軍での出場機会に恵まれない選手にチャンスを与えることを目的としたもので、昨年に続く2回目の実施だ。12人の“1期生”たちは移籍した今季、様々な形で1年を駆け抜けた。大ブレークして主力選手としての地位を築いた選手がいれば、今オフに戦力外通告を受けた選手もいる。12人のその後を見てみたい。
現役ドラフトが生んだ打者最大のヒット作が、中日の細川成也外野手だろう。DeNAでの6年間も大砲候補として期待を集めたが、1軍でのシーズン最多本塁打はルーキーだった2017年の2本。2022年は18試合で打率.053、1本塁打に終わっていた。今季は右翼や一塁で先発出場を続け、広いバンテリンドームが本拠地になったにも関わらず打率.253、24本塁打、78打点。チーム2冠の大活躍だった。
投手で大化けしたのが、ソフトバンクから阪神へ移籍した大竹耕太郎投手だ。21試合に投げ12勝2敗、防御率2.26という素晴らしい成績で、チームの38年ぶり日本一の原動力となった。2019年には5勝を挙げていたものの、2022年は1軍2試合登板で2敗、防御率も6.43に終わっていた。早大から育成選手としてプロ入りするという異例のチャレンジは、6年目に場所を変えて実った。
現役ドラフト直後に話題になったのが、オコエ瑠偉外野手の楽天から巨人への移籍だった。「1番・左翼」で開幕スタメンをつかむなど、41試合に出場し打率.235、2本塁打。こちらも2022年には6試合出場にとどまっており、きっかけをつかんだ。
その巨人から広島へ移籍した戸根千明投手も、リリーフで24試合に投げ1勝5ホールドとブルペンの一角を担った。
一方で、新天地ではわずか1年間のプレーで、今オフ戦力外通告を受けた選手も多い。成田翔投手(ロッテ→ヤクルト)、笠原祥太郎投手(中日→DeNA)、渡邉大樹外野手(ヤクルト→オリックス)、古川侑利投手(日本ハム→ソフトバンク)、正随優弥外野手(広島→楽天)、松岡洸希投手(西武→日本ハム)の6人だ。古川と松岡は育成選手として再契約を結び、来季のチャンスにかける。
いわば“ラストチャンス”を生かせた選手とそうでなかった選手で明暗は分かれた。今年も最低12人、指名が2巡目以降に進めばもっと多くの選手が、プロ野球人生の岐路を迎える。
(THE ANSWER編集部)