[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

五輪王者・高藤直寿、パリ五輪代表厳しく進退熟考「僕の時代は終わった」「しんどい」 柔道GS東京で準V

柔道のグランドスラム(GS)東京大会第2日が3日、東京体育館で行われた。男子60キロ級では、東京五輪金メダルの高藤直寿(パーク24)が準優勝。来年パリ五輪代表争いを繰り広げた永山竜樹(りゅうじゅ、SBC湘南美容クリニック)に決勝で敗れ、代表入りは大きく遠のく結果となった。

高藤直寿【写真:Getty Images】
高藤直寿【写真:Getty Images】

柔道グランドスラム東京

 柔道のグランドスラム(GS)東京大会第2日が3日、東京体育館で行われた。男子60キロ級では、東京五輪金メダルの高藤直寿(パーク24)が準優勝。来年パリ五輪代表争いを繰り広げた永山竜樹(りゅうじゅ、SBC湘南美容クリニック)に決勝で敗れ、代表入りは大きく遠のく結果となった。

【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」(W-ANS ACADEMYへ)

 高藤は1、2回戦とも危なげなく勝利。韓国選手との3回戦は4分で決着がつかず、ゴールデンスコア方式の延長戦へ。7分44秒に相手が3つ目の指導を取られ、反則勝ちした。イタリア選手との準々決勝は先に技ありを許し、自身が指導2つを取られるなど敗戦寸前。しかし、残り9秒で内股が炸裂。技ありで追いつき、大歓声を浴びた。さらに延長35秒に大外返で一本。大逆転で勝負強さを見せた。

 準決勝は21歳の中村太樹と日本人対決。内股すかしの技ありで優勢勝ちを収めた。しかし、決勝は永山との延長へ。試合途中で負傷し、顎付近を包帯でグルグル巻きにした状態で畳に戻ったが、直後に一本背負いで敗れた。

 試合後は清々しい笑顔を見せながら「最後は直接対決ができてよかった気持ちと、解放された気持ち」と安堵した様子。重圧で「息ができんかったっすね」とおどけた。30歳のベテランとなり、「そんなにたくさん欲張っちゃうといけないのかなと。獲るものも獲ったし、僕の時代は終わったのかなと思う」と吐露。「オジサンは今日なんとか頑張りました」と笑った。

 自身の進退については「内緒」と笑顔。代表はこの日の全競技終了後、全日本柔道連盟の強化委員会で協議される。まだ高藤の落選が決まったわけではないが、「今日優勝したら(自分に)決まるという認識。しんどいですね。引っ張ってほしくない」とし、「(今後)やりたいことはいっぱいある。でも、僕にとって五輪が全て。また考えます」と話すにとどめた。

 高藤は東京五輪後、昨年世界選手権で4度目の優勝。だが、今年5月の世界選手権は5位に留まり、パリ切符を手中にできなかった。8月のマスターズ大会も3位。一方、永山が国際大会で2連勝し、熾烈な代表争いを繰り広げていた。東京五輪でも代表権を争った2人。高藤は今大会を制すれば、パリ切符は濃厚と見られていた。

 今大会前の時点で24年パリ五輪代表は男女14階級のうち、男子は60キロ級と100キロ級、女子は63キロ級と78キロ級の4階級で未決定。男子100キロ級と女子78キロ級は結論が持ち越される可能性もあるが、今回が実質的な最終選考会と目されていた。

(THE ANSWER編集部)


W-ANS

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集