“新人”ボクサーに大苦戦の世界王者に米辛辣「このスポーツにとって恥」 PFPも7→10位に降格
ボクシングのヘビー級10回戦が10月28日(日本時間29日)にサウジアラビアで行われ、WBC世界同級王者のタイソン・フューリー(米国)が、総合格闘技UFCの元世界王者フランシス・ガヌー(カメルーン)に2-1で判定勝ちを収めた。しかし、ボクシングではデビュー戦となるガヌーにダウンを奪われるなど苦戦。米コラムニストは王者の戦いぶりを「フューリーにとってもこのスポーツにとっても恥」と切り捨て、パウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングでも一気に3つ降格させた。
WBC世界ヘビー級王者のフューリーがUFC元世界王者のガヌーに苦戦
ボクシングのヘビー級10回戦が10月28日(日本時間29日)にサウジアラビアで行われ、WBC世界同級王者のタイソン・フューリー(米国)が、総合格闘技UFCの元世界王者フランシス・ガヌー(カメルーン)に2-1で判定勝ちを収めた。しかし、ボクシングではデビュー戦となるガヌーにダウンを奪われるなど苦戦。米コラムニストは王者の戦いぶりを「フューリーにとってもこのスポーツにとっても恥」と切り捨て、パウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングでも一気に3つ降格させた。
3回にダウンを奪われるなど苦戦を強いられたPFP上位ランカーに、辛辣な評価が下された。米ヤフースポーツは「ボクシングのPFPランキング:フランシス・ガヌー戦でスプリット判定になったタイソン・フューリーが地位を落とす」と題する記事を掲載。最新ランキングとともに、シニアコラムニストのケビン・イオール氏による戦評を公開した。
全17階級あるボクサーの実力を比較し、体重差がなかった場合の最強選手をランキング化するPFP。海外メディアが独自に格付けしており、米ヤフースポーツではフューリーは7位に位置付けられていた。しかし、ガヌー戦を踏まえた最新版では10位に降格。イオール氏は「プロボクシングデビューとなる相手に対してスプリット判定勝ちというのは、フューリーにとってもこのスポーツにとっても恥だ」と切り捨てた。
同氏は「ガヌーはこの条件の下で見事に戦った。彼が受けている全ての称賛に値する」と対戦相手を称えつつ、「しかし、ヘビー級王者であるだけでなく、世界で最高のPFPボクサーの1人であるならば、このような男はさっさと片づけなければいけない」と指摘。PFPランカーの格を見せられなかったとこき下ろした。
「明らかにフューリーは適切な準備ができておらず、大きなモチベーションを持っていなかった。そしてガヌーが予想以上のスキルと、MMAの人々がフューリーに警告していたパワーを見せつけた時、彼はそれに上手く順応できなかった」と戦いぶりを振り返った同氏。「これにより、彼はヤフースポーツのランキングで犠牲を払うことになった」として、7位から10位への降格を宣告した。
同級3団体王者のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)との4団体統一戦を控えるフューリー。同氏は「35歳、長いキャリアと厳しい人生を経て、彼はボクシングの年長者がよく言うように、一晩で老けこんでしまった」という懸念を指摘。「もしそうだとしたら、彼はPFPのリストから落ちることよりも深刻な問題を抱えたことになる」とキャリアの今後をも憂慮している。
更新された同ランキングは1位テレンス・クロフォード(米国)、2位井上尚弥(大橋)、3位ウシクなど6位までは変動なし。それぞれ8位と9位だったディミトリー・ビボル、アルツール・ベテルビエフ(ともにロシア)が順位を1つずつ上げ、9位には前回ランク外だったデヴィン・ヘイニー(米国)が入った。
(THE ANSWER編集部)