桃田を追いかける西本は世界王者の鉄壁崩せず「どれだけ甘い所から打っても返された」
桃田と同期の世界9位がこの日見せた課題とは
アクセルセンは意図的にクリアを多く打って西本を後ろに下げて、ミドルレンジやネット前での返球を狙った。チャンスを得た西本は強打を放ったが「どれだけ甘いところから打っても、返された。本当に、決まらなかった」という相手のレシーブ力を見せつけられた。西本が強打の後にドライブでパッシングを狙う場面もあったが、アクセルセンは長いリーチを生かして、ことごとくミート。ドライブをコート奥に返され、背走しながらドライブを打ち返すと、ネット前で待ち構えたアクセルセンにシャトルをたたき落とされた。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
アクセルセンとの国際大会における対戦成績は1勝3敗となった。2016年の初対戦で破ったが、以降は勝てていない。日本の男子シングルスは、世界選手権を制した桃田賢斗(NTT東日本)がけん引しているが、同期で2番手につける西本(世界ランク9位)も力はつけている。8月のアジア大会では、韓国のエースであるソン・ワンホ(世界ランク6位)を撃破。1月のマレーシアマスターズでは、世界ランク3位のリー・チョンウェイ(マレーシア)も破っている。一度だけでなく、連続して破れるようになれば、ビッグタイトルも見えてくるが、まだ課題を突きつけられている状況だ。
アクセルセンに完敗を喫した西本は「もっと低い展開も身につけたい。なかなか決まらないところでも、もう一つ踏ん張れるところが、世界ランク1位の(相手)選手が積み上げてきたところだと思う。長いラリーでは相手の(攻撃的な)球を拾えていたし、相手もきつそうにはしていたけど、相手の方が、最後に決めるところを持っていると思う」と再挑戦に向けて前を向いた。9月は、中国オープン、韓国オープンと大会が続く。上位進出で桃田を脅かす立ち位置に進みたいところだ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)