世界女王マリンは強い! 20歳川上紗恵奈が完敗「ラリーまで持って行けなかった」
山口、奥原を追う川上「もっと相手のミスを誘う球を使えるようにならないと」
1997年生まれで20歳の川上は、世界ランク2位の山口茜(再春館製薬所)と同期。日本の女子シングルスは、2017年の世界選手権を制した奥原希望(日本ユニシス)と山口がけん引している中、2人を追いかける立ち位置にいる。日本の選手のようにラリーをしながら戦う相手であれば、持ち味の粘り強さは見せられる。3月のドイツオープンでは、日本A代表の佐藤冴香(ヨネックス)を破り、奥原からも1ゲームを取ってファイナルゲームに持ち込むなど存在感を示した。
しかし、世界のトップで戦うには、相手や状況に応じた戦術が必要だ。川上は「相手に対して戦い方を変えるバリエーションがなく、自分のやることが1本(調子)になり過ぎていると最近はずっと感じている。今日も、もっと相手のミスを誘う球を使えるようにならないと、自分の良さも出せないし、これから世界で通用しない」と自分に言い聞かせるような厳しい言葉で課題を挙げた。
川上にとっては厳しい試合となったが、一方で世界女王の強さは際立った。前日(9日)の記者会見で、マリンは「今年は試合数が非常に多く、この大会は強い選手ばかりなので、なるべく良い状態で臨みたい」と警戒心を示していたが、連覇に向けて順調な滑り出しを見せた。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)