女子サッカー日本が示した礼儀に中国から称賛「尊敬に値」 完全アウェーでも相手へ敬意忘れず【アジア大会】
16日間にわたって中国で開催された杭州アジア大会が8日に閉幕し、日本は今大会で金メダル52個を含む188個のメダルを獲得した。期間中に生まれた各国の選手による名珍場面や、思わず驚く衝撃の光景まで様々なシーンを振り返る。今回は国際大会ならではの、国境を越えた友情に注目。感動のシーンも生まれた。
杭州アジア大会から名場面…池江璃花子が呼んだ感動も
16日間にわたって中国で開催された杭州アジア大会が8日に閉幕し、日本は今大会で金メダル52個を含む188個のメダルを獲得した。期間中に生まれた各国の選手による名珍場面や、思わず驚く衝撃の光景まで様々なシーンを振り返る。今回は国際大会ならではの、国境を越えた友情に注目。感動のシーンも生まれた。
9月29日に行われた競泳女子50メートルバタフライ決勝で、日本の池江璃花子が銅メダルを獲得した。メダルセレモニーの後、25秒10の大会新で優勝した中国のエース・張雨霏と涙ながらに抱擁。長年、ライバルであり友人として切磋琢磨してきた2人の姿は、日本のみならず中国でも感動を呼んだ。中国メディア「潮新聞」は「美しすぎる抱擁」と伝え、「池江の物語は、誰もが知っているはずだ。天才少女から白血病罹患へ、病魔克服からプールへの復帰という物語を」「プールを上がれば2人の間にあるのは最もシンプルな友情だった」と関係性を強調した。
また女子バスケットボールの表彰式では、優勝した中国、決勝で激闘の末72-74という僅差で敗れた日本、さらに銅メダルの韓国の選手がお互いに称え合う場面があった。日本の高田真希、林咲希らが中国、韓国の選手と抱擁を交わし、満面の笑みを浮かべて言葉を掛け合う動画が日本オリンピック委員会(JOC)公式X(旧ツイッター)で紹介され、「ノーサイドみたいな感じ」「国代表の大会はこうあるべき」などとファンの反響も寄せられていた。
女子サッカーでは3日に行われた準決勝で、日本が完全アウェーの雰囲気の中4-3で開催国の中国を下した試合後、日本の選手たちが中国の水慶霞監督の方へ一列に並び深く一礼。さらに中国のメンバーやスタッフとタッチを交わしながら移動し、友好ムードを演出した。中国のスポーツメディア「ジーボーバ」は「相手への感謝! 日本の女子サッカーチームが全員で水慶霞・中国チーム監督にお辞儀をして感謝。水慶霞が拍手で応える」との見出しで記事を掲載。同国ファンからも「こういう行動は尊敬に値する」「マナー、スポーツ精神の面で、日本はすばらしい」などと多数の称賛を得ている。
ラフプレーが注目される機会も多かった大会だが、戦い終われば同じスポーツを楽しむ仲間。相手に敬意を持って戦うというスポーツマンシップの原点を示した選手も多かった。
(THE ANSWER編集部)