杭州アジア大会

　中国・杭州で行われているアジア大会は5日、バスケットボール女子の決勝が行われ、世界ランキング9位の日本は同2位の中国に72-74で敗れた。25年ぶりの金メダルはならなかったが、銀メダルを獲得。激闘後のコート上で行われたメダルセレモニーでは、中国や3位の韓国選手と健闘を称え合い、親しげに自撮りする場面もあった。SNSでも韓国の選手が日本のキャプテン林咲希に日本語でメッセージを送るなど、友好が広がっている。

　コート上で激しくやり合ったライバルと笑顔で交友を深めた。表彰台の真ん中は中国に譲ったものの、2番目に高い台に登ったアカツキジャパン。激闘を終えたばかりの中国選手とはもちろん、準決勝で火花を散らした3位の韓国選手とも健闘を称え合った。日韓の選手が入り混じって集合写真を撮影。韓国の選手がスマホを片手に日本の選手と自撮りするシーンもあった。

　韓国代表のカン・イスルは自身のインスタグラムのストーリー機能で両国の友好的な集合写真を共有。日本の主将・林がストーリー機能で投稿したカンとのツーショット写真を引用し、日本語で「Kiki　元気でね。お疲れ様でした」と綴った。

　林は準決勝後にはこの大会を最後に代表引退を表明している韓国のキム・ダンビと記念撮影。自身のインスタグラムに「ダンビオンニーサランへ　人としてもバスケット選手としてもすごく素敵な方で、そんな選手と同じコートでプレーできたこと本当に嬉しく思います!!」と投稿していた。

　日韓戦の直後には日本の選手がキムに花束を贈呈するシーンも。韓国メディアは「宿命の日韓戦と言われるが、選手同士は尊敬の念を忘れていない」などと伝えていた。試合終了のブザーが鳴った後には、国境を越えた友好が広がっていたようだ。