中谷潤人の初防衛戦

　ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・中谷潤人（M.T）に挑戦する同級6位アルヒ・コルテス（メキシコ）が13日、都内の帝拳ジムで練習を公開した。東京・有明アリーナで行われる18日の世界挑戦（Amazon プライム・ビデオで独占生配信）まであと5日。世界的名伯楽の金言を胸に王座奪取を狙う。戦績は25歳の中谷が25勝（19KO）、28歳のコルテスが25勝（10KO）3敗2分け。

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　コルテスは軽い練習でリングを後にした。シャドー1回、サンドバッグ1回で終了。「日本の気候をとても気に入っている。快適に過ごしているよ。今はソフトな練習でつくってきた体調を維持するだけ。精神的にも落ち着いている」と順調ぶりをアピールした。

　中谷は5月の同級王座決定戦で元WBA王者アンドリュー・マロニー（豪州）に12回2分42秒KO勝ち。終了間際の一撃で世界に衝撃を与え、聖地ラスベガスで2階級制覇を達成した。飛びぬけた強さから早くも対戦を避ける選手が多い中、逃げずに果敢に挑むのがコルテスだ。しかし、中谷の衝撃KO劇の映像は「見ていない」と告白した。

「ボクシングはするのが好きだけど、試合はほとんど見ない。過去のナカタニの試合は少しは見た。そうやって戦うんだ、と思うくらい。作戦はトレーナーに任せている」

　母国では世界的名トレーナーのイグナシオ・ナチョ・ベリスタイン氏が主宰する「ロマンサジム（通称）」で練習。オスカー・デラホーヤら多くの世界王者を育て上げた84歳の名伯楽から「きっと勝つという信念を持って戦いに行きなさい」と金言をもらって来日した。同氏は他の選手の試合と高齢を理由に来日できなかったが、コルテスは顔写真をこの日の練習着にプリント。想いを胸にリングに上がる。