ホーバス監督も涙目で感激「選手たちがよく我慢した」 パリ五輪出場決定「次の目標考えたい」【バスケW杯】
バスケットボールのワールドカップ(W杯)は2日、沖縄アリーナでの順位決定リーグ(L)で世界ランク36位の日本が80-71で同64位カーボベルデを下し、48年ぶりに自力でのパリ五輪出場を決めた。フル出場のジョシュ・ホーキンソンが29得点と体を張って大活躍。アジア1位のチームにパリ五輪出場権が与えられる今大会。通算3勝とした日本が中国、レバノンの試合終了を待たずして歓喜の瞬間を迎えた。
バスケットボールW杯
バスケットボールのワールドカップ(W杯)は2日、沖縄アリーナでの順位決定リーグ(L)で世界ランク36位の日本が80-71で同64位カーボベルデを下し、48年ぶりに自力でのパリ五輪出場を決めた。フル出場のジョシュ・ホーキンソンが29得点と体を張って大活躍。アジア1位のチームにパリ五輪出場権が与えられる今大会。通算3勝とした日本が中国、レバノンの試合終了を待たずして歓喜の瞬間を迎えた。
日本は河村勇輝、比江島慎、渡邊雄太、馬場雄大、ホーキンソンがスタメンでスタート。第1Q残り9分37秒、ホーキンソンがシュートに行ったところでいきなりファウルをもらい、フリースロー2本とも決めて日本が2点を先制した。残り8分41秒には渡邊が比江島からのパスを受けて豪快にダンク。アンドワンでさらに1点を追加した。その後はやや試合が膠着状態となったが、カーボベルデが身長221センチのタバレスの高さを生かし、スリーポイントも決めるなど得点を重ねた。しかし残り1分を切ったところで入った富永が見事な3ポイントに成功。17-19で第1Qを終えた。
第2Qでは開始早々、ホーキンソンのフリースローとジャンプショットで20-19と逆転。さらにホーキンソン、河村が3ポイントを決めるなどリードを広げた。時間の経過とともに河村の勢いが増し、アンスポーツマンライクファウルを引き出すなど相手を翻弄。負けじと富永もこのQで3ポイントを3本連続で成功させるなど、22歳コンビの爆発で一気に相手を飲み込み、50-37とリードで前半を折り返した。
第3Q残り8分付近で馬場が初得点。主将・富樫も3ポイントを決めた。止まらないのが富永。この試合通算で6本連続となる3ポイントを成功させ、場内は騒然となった。負けじとホーキンソンは体を張ってアンドワンを獲得するなど、富永とともにこのQで20得点を超えた。73-55で最終Qに入った。
運命の最終Q、日本は開始から7分以上も無得点の時間が続く。逆にカーボベルデが猛然と追い上げ、73-68と5点差に迫られてタイムアウトを取った。「自信持って打って、自信もってトライ!」とトム・ホーバスHCが檄を飛ばす。残り2分48秒の場面で比江島がテクニカルファウルからのフリースローを決めてようやく流れを断ち切った。その後はホーキンソンがブロック、ファウル誘発など体を張って貢献。追いすがる相手に74-71まで迫られたが、残り49.9秒でまたもホーキンソンがリング下から得点。日本がそのまま勝ち切った。
試合後、ホーバス監督は目を潤ませて「決まった、イヤー決まった。第4Qが大変だった。選手たちがよく我慢した。最後まで頑張った。嬉しいです」と感慨深げに語った。苦しかった第4Q、選手には「うちのバスケ、毎日練習していることをやろうよ、最後まで行こうよ」と声をかけた。「皆が目標を決めて、皆信じた。最後はあの気持ちが全員あったと思う」と選手をねぎらった。
「ゆっくり考えたいけど、新しい目標を作りたい」と次を見据えたホーバス監督。大声援を送ってくれたファンに「みんなの力最高だったよ。これからもみんなの力が必要。応援してください」と感謝を語った。
開催国枠ではなく、自力でのオリンピック出場は1976年モントリオール大会以来、実に48年ぶりの快挙。NBAレイカーズの八村塁が欠場した中、2021年東京五輪で日本女子を銀メダルに導いたトム・ホーバス監督のもとでアカツキジャパンは一致団結。1次ラウンドのフィンランド戦では河村、ベネズエラ戦では比江島が特に躍動するなど日替わりでヒーローの出現で歴史的快挙。沖縄アリーナは大歓声に包まれた。
(THE ANSWER編集部)