敵地フィリーズ戦に「2番・DH」で出場

　米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手は28日（日本時間29日）の敵地フィリーズ戦に「2番・DH」で出場した。過去2度MVPに輝いているフィリーズのスーパースター、ブライス・ハーパー外野手は大谷が右肘を負傷したことについて言及し、投手・大谷との対戦がなくなったことを残念がっている。米メディアが報じている。

　今季、エンゼルスと初対戦となるフィリーズにとっても、大谷の右肘負傷のニュースはショッキングなものだったようだ。米スポーツ専門局「ESPN」は「ブライス・ハーパー“最強”であるショウヘイ・オオタニとの対戦を逃しがっかりする」との見出しで記事を掲載した。

　記事内でハーパーは「彼はマウンドでもバッターボックスでも最高の一人だから、私たち全員がそれを楽しみにしていたと思うよ」と投手・大谷との対戦が消滅したことに言及。「最高の一人になろうとするなら、最高の選手と対戦しないといけない、そしてそれが彼だ。だから私たち全員がそれを楽しみにしていたし、『おい、彼には素質があるぞ』とも思っていた。だから私たちはがっかりしたけど、彼にとって良いようになることを願っている」と大谷を気遣った。

　大谷は今オフにフリーエージェント（FA）となるとあって、ハーパーもその去就は気になっているよう。「彼は彼自身が1番良いと思うところに行くだろう、そしてそれがアナハイムであろうと他のところであろうと、彼は自分と家族にとってベストな決断をするだろう。どこに行ったとしても、彼らは素晴らしい選手であり偉大な人物をも獲得することになる。私だけじゃない誰もが、彼のキャリアに何が起こるのか、そして彼が最終的にどこへ行くのかを楽しみにしていると思う」と語っている。

　それだけに、今回の負傷については「彼自身だけでなく野球界の全員にとって、非常に残念なことだ」とコメント。「彼は今までプレーした中で最高の選手の一人だし、彼にとってはあんな風に怪我をしてしまったことも。それほどひどくなく、リハビリをして復帰できたらいいな。できれば手術をしなくてよくて、ただショウヘイでいられることを願っている。だってみんな彼を見るのが大好きだからね」と早期の回復を願った。

　2015、2021年と2度のMVPに輝いたハーパー。2019年に、当時のFAでの史上最高額となる13年3億3000万ドル（約445億円）の大型契約を結びフィリーズに加入した。自身もトミー・ジョン手術を受けた経験もあるだけに、二刀流の将来を案じているようだ。