世界陸上カート衝突事故 激怒した100m王者ライルズが被害を証言「別の選手の目にガラスが…」
ブダペスト世界陸上は24日(日本時間25日)、男子200メートル準決勝でまさかのアクシデントが起きた。日本の飯塚翔太、今大会100メートル金メダルのノア・ライルズ(米国)ら1組の選手を乗せ、サブトラックから会場に運ぶカートが別のカートに衝突される事故に遭った。選手1人が負傷し、レース順が3組目に変更された。ライルズはレース後、米放送局「NBC」のストリーミングサービス「ピーコック」のインタビューで状況について説明した。
ブダペスト世界陸上
ブダペスト世界陸上は24日(日本時間25日)、男子200メートル準決勝でまさかのアクシデントが起きた。日本の飯塚翔太、今大会100メートル金メダルのノア・ライルズ(米国)ら1組の選手を乗せ、サブトラックから会場に運ぶカートが別のカートに衝突される事故に遭った。選手1人が負傷し、レース順が3組目に変更された。ライルズはレース後、米放送局「NBC」のストリーミングサービス「ピーコック」のインタビューで状況について説明した。
中継内で紹介された映像によると、事故が起きたのは会場外で2つの道が斜めに合流する地点。右側の道から合流地点に出たカートの車体左側面に、もう1台のカートがフロントから突っ込み、激しく衝突。この衝突された1台が男子200メートル準決勝1組の選手を乗せたカートだったという。また、合わせて紹介されたカート内の映像には、左側の座席に乗っていたアンドリュー・ハドソン(ジャマイカ)が右目を押さえてうつむく姿も映っていた。
ハドソンは視界がかすむなど負傷した影響で、1組に予定されたレースは3組目に変更された。19秒76の1着で決勝進出を決めたレース後、「NBC」のインタビューで「俺は大丈夫だ」と答え、レポーターから渡された2つの眼鏡ケースを使って状況を説明。「俺はこのカート(左手)に乗っていて、もう一台が橋へ繋がる道へ向かって曲がって来た。近づく中でどちらが止まるかのコミュニケーションミスがあり、どちらも止まらずに『T』の字になるようにして衝突したんだ」と語った。
無事であることに安堵したレポーターに対し、「幸運なことに俺は大丈夫だった」と語ったライルズは、さらに「不運にもアンドリュー・ハドソンはガラスが目に入ったようだった。それで遅れたんだ。みんなが彼を心配していた。彼が確実に走るチャンスを得られるようにみんな願っていたんだ。ハードワークの成果をみんなが発揮できるようにしないとね」と心配した。ハドソンは20秒38の5着だったが、救済措置で決勝に進んだ。
一方、ハドソン本人はレース後に「何が起こったか分からなかった」と証言。「文字通りに目がかすんだ。視界がかすんで、レースもかすんでいた。ガラスがたくさん僕のほうに飛んできた。20分ぐらい治療を受けた。視界がぼやけていたんだ」と事故による影響を明かした。7着で敗退した飯塚は「めっちゃ怖かったです。どっちもブレーキをしてなくて、ノンストップでボンッて感じで。ライルズはめっちゃ怒ってました」と語り、ライルズも憤慨していたという。
(THE ANSWER編集部)