女子選手の唇にキスしたスペイン会長の波紋広がる 遂に首相も苦言「謝罪は十分でなく、妥当でない」【女子サッカーW杯】
サッカーのFIFA女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア・ニュージーランド大会は20日に決勝が行われ、スペインが1-0でイングランドに勝利。悲願の初優勝を成し遂げたが、その後のセレモニーでスペインサッカー連盟のルイス・ルビアレス会長が選手の唇にキスをしたことで波紋を広げている。地元メディアも非難する中、同国のペドロ・サンチェス首相が「受け入れられないジェスチャーだったし、ルビアレス氏の謝罪は十分ではない」と苦言を呈する事態にまで発展した。
優勝後のセレモニーで選手にキス、母国メディアも批判
サッカーのFIFA女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア・ニュージーランド大会は20日に決勝が行われ、スペインが1-0でイングランドに勝利。悲願の初優勝を成し遂げたが、その後のセレモニーでスペインサッカー連盟のルイス・ルビアレス会長が選手の唇にキスをしたことで波紋を広げている。地元メディアも非難する中、同国のペドロ・サンチェス首相が「受け入れられないジェスチャーだったし、ルビアレス氏の謝罪は十分ではない」と苦言を呈する事態にまで発展した。
批判されているのは、ルビアレス会長が優勝後のセレモニーで取った行動。メダルを首にかけた選手と一人ひとり喜びを分かち合っていた同会長は、ジェニファー・エルモソとも抱擁。すると、突然キスを交わすように顔を近づけた場面が目撃されていた。
エルモソがこの出来事について、セレモニー後にインスタグラムのライブ配信で「嫌だった」と語ったこともあり、批判が殺到。同国メディアによると、ルビアレス会長は当初は開き直るかのような言葉を発していたというが、のち不適切な行いであったと謝罪したようだ。
スペイン紙「エル・プブリコ」によると、同国の副首相ヨランダ・ディアス氏が「この手の性差別主義の態度は、許されるものではない。ルビアレスは辞職すべきだ。恥だ」と語ったとされていたが、遂に一国の首相までもが苦言を呈する事態となった。
同国紙「エルパイス」は、ペドロ・サンチェス首相のコメントを記事で掲載。現地時間22日、叙任権についての国王との会合について報告する記者会見の中で「受け入れられないジェスチャーだったし、ルビアレス氏の謝罪は十分ではない。それどこか、妥当なものではない。よって、メディアを通して見られたことを明確にするための措置を継続すべきだ」と厳しく批判したという。
さらに「女子選手たちは、勝つために全力を尽くした。だが、一部のルビアレス氏のような態度により、私たちの国は、平等と尊重、女性と男性の権利の平等において、まだ、長い道程があることを証明することになった」とのコメントも伝えられるなど、W杯優勝の快挙に水を差す騒動に発展してしまっている。
(THE ANSWER編集部)