[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

サニブラウン「帰ってきたなぁ」 堂々1着で100m準決進出に充実感、前組のトラブルにも動じず【世界陸上】

ブダペスト世界陸上は19日、同地で開幕した。男子100メートル予選では、昨年大会7位入賞のサニブラウン・ハキーム(東レ)がシーズンベスト10秒07(向かい風0.4メートル)の組1着。同組だった東京五輪金メダリスト、マイセル・ヤコブス(イタリア)らを抑え、全体9番手で余裕の準決勝進出を決めた。準決勝、決勝は現地時間20日午後に行われる。

世界陸上男子100メートル予選6組のスタート前に前を見据えるサニブラウン・ハキーム【写真:奥井隆史】
世界陸上男子100メートル予選6組のスタート前に前を見据えるサニブラウン・ハキーム【写真:奥井隆史】

ブダペスト世界陸上

 ブダペスト世界陸上は19日、同地で開幕した。男子100メートル予選では、昨年大会7位入賞のサニブラウン・ハキーム(東レ)がシーズンベスト10秒07(向かい風0.4メートル)の組1着。同組だった東京五輪金メダリスト、マイセル・ヤコブス(イタリア)らを抑え、全体9番手で余裕の準決勝進出を決めた。準決勝、決勝は現地時間20日午後に行われる。

【特集】入浴剤でパフォーマンス向上 トップアスリートも愛用、“お風呂博士”が5つのタイプ別に特徴を解説(W-ANS ACADEMYへ)

 サニブラウンが貫録の走りでセミファイナルに駒を進めた。派手に歓声に応える他の選手と違い、名前がコールされても一切反応せず。真剣な表情を浮かべた。慎重なスタートを切ると、中盤以降はぐんぐん加速。顔を上げて後半に入ると先頭へ。右から迫るヤコブスらを見ながら余裕をもって1着で駆け抜けた。2着は10秒11でワトソン(ジャマイカ)、3着は10秒15でヤコブスが入った。

 レース後の取材エリアでは「気持ちよく1本走れたかなと思う。反応も、出も(スタートも)悪くない。スムーズに出られて良い形でレースを組み立てられた」と納得。「走っていて気持ちよかったですよ。(トラックは)感覚がしっかり伝わる」と5度目の世界陸上を振り返り、笑顔で充実感を滲ませた。

「ようやくちゃんと戻っていたなと。(自身より前の組で)ピストル音のトラブルがあって『なげぇな』と思っていた。でも、歓声を聞いたらお客さんがたくさんいると思って『帰ってきたなぁ』って思いました。楽しかったなと」

 昨年オレゴン大会は予選で向かい風0.3メートルながら9秒98をマーク。自己ベスト9秒97を出した2019年6月以来、自身3度目の9秒台だった。さらに準決勝は10秒05(向かい風0.3メートル)で同種目日本人初の決勝進出。1983年から始まった世界陸上で歴史的快挙を達成し、決勝は10秒06(向かい風0.1メートル)の7位入賞だった。

 今季は6月の日本選手権決勝で左脚がつり、まさかの最下位(8位)。7月は世界最高峰のダイヤモンドリーグなど欧州のレースを転戦した。同月20日に10秒09をマーク。ワールドランキングで代表権を手にした。しかし、大会直前にブダペスト入りの飛行機でロストバゲージ。思わぬアクシデントに見舞われていた。

「スイスから帰ってスタートは結構平均的によくなっている。10~20メートルで緩めてしまう部分を修正して、良い形で40メートルからも行けた」と手応え。「40~60メートルが一番のキー。これを生かしつつ準決勝からギアを上げたい。タイムはあまり考えず、あとは組み立てができれば。気を緩めずにもっと引き締めていきたい。もう一回気持ちを入れていけば」と背筋を伸ばした。

 昨年大会で準決勝進出した25歳の坂井隆一郎(大阪ガス)は、10秒22(向かい風0.4メートル)の4組4着で予選落ち。7月のアジア選手権を自己ベスト10秒02で制した初出場の20歳・柳田大輝(東洋大)は、タイムでは10秒20(向かい風0.1メートル)の全体29番手ながら、7組3着で準決勝に進出した。

(THE ANSWER編集部)


W-ANS

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集