田中希実、1500m予選通過も「全然喜べない」 薄氷の組6着「力がついてることの裏返し」
ブダペスト世界陸上が19日、ハンガリーの同地で開幕した。女子1500メートル予選では、東京五輪8位入賞の田中希実(New Balance)が4分04秒36の1組6着で予選通過。この日は悪天候でスタート時間が1時間遅れたが、最初の種目を今季ベストタイムで走り抜いた。準決勝は20日午後5時5分(日本時間21日午前0時5分)に行われる。
ブダペスト世界陸上
ブダペスト世界陸上が19日、ハンガリーの同地で開幕した。女子1500メートル予選では、東京五輪8位入賞の田中希実(New Balance)が4分04秒36の1組6着で予選通過。この日は悪天候でスタート時間が1時間遅れたが、最初の種目を今季ベストタイムで走り抜いた。準決勝は20日午後5時5分(日本時間21日午前0時5分)に行われる。
田中は号砲とともに飛び出した。すぐに集団先頭へ。1周を終えて先頭を譲ったが、4番手で食らいついた。残り400メートルでペースアップ。最後の直線はデッドヒートとなり、後続に抜かれたが、なんとか予選通過圏内の6着に滑り込んだ。
レース後は「最初から行くか、後半で上げるかっていう部分で、今年は引き出しを作りすぎた分、自分の中で迷いはあった。地力はあるんですけど、出し方がわからない状態が最近続いてるので、そこがちょっと出てしまった」と回顧。こう続けた。
「ラストは力を抜いての着取りだったらいいんですけど、いっぱいいっぱいの通過になってしまった。ラストのフォームが崩れていたので、オリンピックの時のような駆け抜ける感じのフォームとかできなかったのは、ちょっと残念。イメージの通りの通過はできなかった」
昨年オレゴン世界陸上は日本人初の個人3種目に出場。東京五輪で8位入賞した1500メートルは準決勝組6着で敗退、800メートルは予選落ち、5000メートルは決勝12位に留まるなど涙を流す結果となった。4月からNew Balanceに所属し、覚悟を決めてプロ転向。6月の日本選手権は1500メートルと5000メートルでぶっちぎって史上初の2年連続2冠を達成し、ケニア合宿などを挟んで今大会を迎えた。
「今日は変に動きまくって、こういう走りになってしまった。そこを修正したら、思ったより明日は動くかもしれない。そこはわからないので、気持ちと体の部分で今日の反省を生かして、しっかりつなげられるようにしたい。今日の走りは全然喜べない。その分、力がついてることの裏返しではある。でも、力がついてるのにこのまま発揮できなかったら、すごく悔しい思いで終わってしまうので、そこは避けたいと思います」
3度目の世界陸上は1500メートル、5000メートルの2種目に出場する。
(THE ANSWER編集部)