米スポーツブックメーカーが特別措置を発表

　米大リーグのエンゼルス・大谷翔平投手のMVP受賞を予想した人に対し、米スポーツブックメーカーは現時点で配当金を支払う措置を下した。2021年以来2度目のMVP最有力候補。発表の3か月前にもかかわらず、「このGOAT（史上最高）に賭けた人全員に今日、配当を支払います」と公表した。

　レギュラーシーズン終了まで約2か月あるが、逆転はあり得ないと判断されたようだ。3日（日本時間4日）の本拠地マリナーズ戦前、米スポーツブックメーカー「ポインツベット・スポーツブック」公式ツイッターは「アーリー・ペイアウト」と投稿し、特別措置を発表した。

「私たちはすでにショウヘイ・オオタニがMVPを受賞したも同然だと知っています……だから私たちはこのGOATがア・リーグMVPを受賞すると賭けた人全員に今日、配当を支払います」

　同ブックメーカーの番組で司会や解説を務めるアリエル・エプスタイン氏も、ツイッターで今回の措置を発表した。添えられた動画の中では「重大発表！　もう十分、イッツ・オーバー！　ショウヘイ・オオタニがア・リーグMVPだ」と断言。「今季中のどのタイミングでも彼に賭けた人たち、おめでとう！　早めに配当ゲットだ」と祝福を送った。

　エプスタイン氏の動画の中では、同ブックメーカーのオッズの変遷も紹介。シーズン開始前には+175だった大谷のMVPオッズは、5月1日には-125に、球宴期間中には-700に、そして現在は-10000と人気が急激に高まっていた。投げて9勝、打っては両リーグ最速の40本塁打到達だけでなく、三冠王すら視野に入る活躍が期待値を上昇させたようだ。

　米紙「USAトゥデー」のスポーツとエンタメ専門サイト「フォー・ザ・ウィン」も、「ポインツベットは3か月早くショウヘイ・オオタニのMVPベットに配当を支払う」と題して報道。記事によると、過去には配当を早めに支払ったのに結果が異なってしまい、批判を集めたこともあるという。しかし今回については「心配には及ばないに違いない」と“番狂わせ”は起こらないと強調し、異例の決断を説明した。