浅田真央、3回転半で魅せた半生を米記者が回想「彼女は空気より軽くなった」
「五輪で優勝せずとも永遠に忘れ去られることのない、稀有なスケーター」
11年秋に母の早すぎる死に直面し、数週間後の全日本選手権で優勝したことを紹介。さらに「2014年のオリンピックでも同様のことが起きた」と記述。ソチ五輪のショートプログラムでトリプルアクセルに失敗し、16位と出遅れながら、フリーで完璧な演技を披露して3位の高得点をマークした。
「苦しいパフォーマンスから復活を遂げた。トリプルアクセルを成功させ、何百万もの視聴者や会場の人すべての心をつかんだ。ワンダフルでほぼ完璧なフリースケートを見せ、3位で終えたのだ」と強靭な精神力を称賛している。
さらに記事では、浅田の引退を惜しむ世界のスケーターのツイートを引用。世界選手権3度優勝のエルビス・ストイコ(カナダ)は「涙がこぼれそうだ、僕の心を和ませてくれ!」と悲しみ、浅田を上回る世界選手権5度優勝のミシェル・クワン(アメリカ)は、こう投稿したという。
「マオ・アサダ、みんなずっとあなたのパファーマンスを永遠に忘れることはない」
同記者は「クワンのように、アサダはオリンピックで優勝せずとも永遠に忘れ去られることのない、稀有なスケーターだ」と五輪メダル2度(銀、銅)の名選手になぞらえて表現している。
日本にとどまらず、世界でも輝かしいキャリアを振り返られている浅田。五輪の金メダルに届かなくとも、希代の女王が魅せたスケートは多く人の脳裏に刻み込まれている。
【了】
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images