カブスのロス監督が退場処分に激昂

　米大リーグ・カブスの鈴木誠也外野手は9日（日本時間10日）、敵地ヤンキース戦に「4番・右翼」で先発。5回に同点7号ソロを放つと、8回には決勝の犠飛を放ってチームの7-4の勝利に貢献した。カブスにとっては前半戦を良い形で締めくくる勝利となったが、その裏でデビッド・ロス監督が初回早々に退場処分を食らった。球審に言い放った言葉に、試合を中継した米実況席は思わず爆笑していた。

　早すぎる退場となった。初回無死一塁、カブスの守り。マスクを被ろうとしたアレックス・マッケイ球審が突如、三塁側ベンチに向かって腕を振り上げて退場を宣告した。ベンチから何かを口走りながら歩み寄るロス監督を、マッケイ球審は睨みつけるようにして待ち構える。ヤンキー・スタジアムがブーイングに包まれるなか、現地中継ではロス監督が怒りを露わにしたシーンの音声がとらえられていた。

　米ポッドキャストメディア「ジョムボーイ・メディア」公式ツイッターが投稿した動画では、ロス監督はマッケイ球審の目の前に立つと「オールスターのブレイクまであと1試合だけなのに、お前は（1回から）すでにこんなに酷いのか!?　なんでだよ！」と激昂。直前に起きた球審の判定に納得がいかなかったようだ。

　この暴言を聞いた米ニューヨーク州地元局「YESネットワーク」実況席は思わず爆笑。実況のマイケル・ケイ氏が「ブレイクまであと1試合だけなのに、こんなに酷いのか、と。Wow」と語ると、ヤンキースで背番号21が永久欠番となっている名手で解説のポール・オニール氏も「Hahahah！　今まで聞いた中で最高の文句ですね！」と笑うしかなかった。

　指揮官が初回からベンチを去る事態となったカブスだが、鈴木の活躍もあって終盤に逆転して7-4で勝利。なおロス監督は、今月4日（同5日）のブルワーズ戦でも延長11回に退場処分。この時もチームは7-6で接戦を制している。