自転車ツール・ド・フランス観客の危険行為が波紋 選手転倒、欧州メディア苦言「何をふざけている」
自転車の世界大会ツール・ド・フランスでまたも観客が選手を転倒させてしまった。走路脇で旗を振っていたところ、リリアン・カルメジャーヌ(フランス)に絡まった。危険なシーンと激怒する様子を動画で報じた欧州衛星放送「ユーロスポーツ」は「異常なクラッシュに見舞われた」「観客は死の視線を向けられた」などと恐怖の瞬間を表現している。
観客が振った旗が選手に絡まり、転倒
自転車の世界大会ツール・ド・フランスでまたも観客が選手を転倒させてしまった。走路脇で旗を振っていたところ、リリアン・カルメジャーヌ(フランス)に絡まった。危険なシーンと激怒する様子を動画で報じた欧州衛星放送「ユーロスポーツ」は「異常なクラッシュに見舞われた」「観客は死の視線を向けられた」などと恐怖の瞬間を表現している。
危ないシーンだった。9日に行われた第9ステージ。問題を起こしたのは走路脇で応援していた一人の男性だった。選手たちが密集して走行する中、ユニホームを紐に吊るして作ったフラッグを振っていたが、これがカルメジャーヌに絡まってしまった。激しく転倒したカルメジャーヌは、親指を立てて立ち上がりレースを続行。ただ、当然怒りが沸いてきた様子で、荒々しく旗を振りほどいていた。
実際の映像を公式インスタグラムに公開した「ユーロスポーツ」は、「ツール・ド・フランス:彼らは何をふざけているんだ? リリアン・カルメジャーヌはファンが掲げた賛辞のジャージが間違った結果を生み、(自転車から)転落した」と、苦言交じりの見出しで記事を掲載した。
「カルメジャーヌはステージ9で、ロープで縛られたジャージがバイクに絡まり、異常なクラッシュに見舞われた」と事故の瞬間を伝えた記事では、「この罪を起こした観客の名誉のために言っておくが、彼はカルメジャーヌを助けるため(?)にかけつけた」と観客が近づいたことも紹介。「助けに行ったことで彼が受けた唯一の“報酬”は、ジャージを顔に投げ返され、激怒しているフランス人から死の視線を向けられたことだった」とカルメジャーヌの怒りを伝えた。
ツール・ド・フランスでは昨年7月、ダニエル・オスが携帯電話で撮影していたコース脇のファンと激突。頸椎骨折の大けがを負ったと海外メディアが報じていた。2021年6月には、中継カメラに向かってプラカードを掲げたファンが、トニー・マルティンと接触。転倒し、50人近くを巻き込む大クラッシュに発展してしまい“史上最悪のクラッシュ”と海外で報じられていた。
(THE ANSWER編集部)