マドン前監督が持論

　米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手が今夏にトレードされる可能性について、ジョー・マドン前監督が言及した。すでにMVP受賞を推されるほど活躍している二刀流。チームは故障者続出でワイルドカード争いで後退している中、ジョー・マドン前監督は「将来の優先順位をどこにつけるか」などと語っている。

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　6月のエンゼルスはア・リーグのワイルドカード圏内の2位に入る時期もあったが、最近は主力に故障者が続出。レンドン、ウルシェラ、オホッピー、ネトらに加え、主砲トラウトまで左手首の骨折で戦列を離れた。チームは89試合を終えて45勝44敗の貯金1。2014年以来9季ぶりのプレーオフ進出が危ぶまれている。

　チーム成績も急降下している中、今オフにフリーエージェント（FA）となる大谷はプレーオフに進出できる球団へ今夏に移籍する可能性もある。そんな状況を踏まえて、昨季途中まで指揮を執ったマドン前監督が持論を述べた。

　5日（日本時間6日）にMLB専門局「MLBネットワーク」の番組「MLBナウ」公式ツイッターが同氏へのインタビュー動画を公開。番組ホストのブライアン・ケニー氏が「あなたは球団内にいました。このオーナーとGMのもとでショウヘイ・オオタニがトレードされるのは難しすぎるでしょうか？　彼らのもとではそれが実現していません」と投げかけ。前監督はこう語った。

「可能ではあるでしょう。彼ら次第でしょう。将来の優先順位をどこにつけるかだと思う。ワールドシリーズを制覇したいのか、それともファンを喜ばせ続けたいのか。その問題に答えてから、前進しなければいけない」

　大谷放出で新戦力を獲得し、世界一を狙うチームをつくるのか。それとも唯一無二の二刀流残留で球場のファンを歓喜させるのか。はたまた両方を追うことはできないのか。マドン氏は球団幹部の姿勢に疑問符を付けたようだ。エンゼルスは3連敗中でこの間は大谷も無安打。同氏は売り手市場に回ることについては「まだだ」と否定している。