英愛2か国ダービー制覇のディープ産駒 名手は完勝にも辛口「今日はベストを引き出していない」
欧州競馬のG1アイリッシュダービー(愛ダービー、芝2400メートル、9頭立て)が現地2日、アイルランドのカラ競馬場で行われ、ディープインパクト産駒のオーギュストロダン(牡3、A・オブライエン)が直線で抜け出して快勝。6月の英ダービーに続く2か国ダービー制覇の偉業を成し遂げた。勝ちタイムは2分33秒24。日本競馬の結晶の産駒による偉業達成に沸く中、日本でもお馴染みの名手は「ベストを引き出していない」中での勝利だったと証言。欧州の同世代最強馬として伸びしろを感じさせる内容をアピールした。
7年ぶりの英愛ダービー制覇
欧州競馬のG1アイリッシュダービー(愛ダービー、芝2400メートル、9頭立て)が現地2日、アイルランドのカラ競馬場で行われ、ディープインパクト産駒のオーギュストロダン(牡3、A・オブライエン)が直線で抜け出して快勝。6月の英ダービーに続く2か国ダービー制覇の偉業を成し遂げた。勝ちタイムは2分33秒24。日本競馬の結晶の産駒による偉業達成に沸く中、日本でもお馴染みの名手は「ベストを引き出していない」中での勝利だったと証言。欧州の同世代最強馬として伸びしろを感じさせる内容をアピールした。
力強く駆け抜けた。英ダービーを制し、「ダービー・ダブル」を狙ったオーギュストロダンと名手ライアン・ムーア騎手。3番ゲートから好スタートを切り、インの3番手という絶好位につけてレースを運んだ。折り合いもつき、手応えも抜群。鞍上のゴーサインを待つだけだったが、そこでアクシデントが起こった。同厩のサンアントニオが2番手から先頭に並びかけたところで故障を発生。オーギュストロダンは図らずも先頭に立った。ただそこからは力強い末脚を繰り出し、粘るアデレードリバーに1馬身半をつけてゴール。ハーザンド以来、7年ぶりとなる英愛2か国ダービー制覇を達成した。
英専門紙「レーシングポスト」は「オーギュストロダンがダービー2冠を達成し、エイダン・オブライエンが調教した馬の欧州クラシック100勝目をあげる」との見出しで記事を掲載。「多くの人が予想していたような派手な勝者の1周ではなかったが、ぞっとするようなレース中の事件に邪魔されたアイリッシュダービーで、不格好な勝利を上げたオーギュストロダンが今シーズンを代表する3歳牡馬の地位を確固たるものにした」と伝えている。
鞍上のムーア騎手とオブライエン師の談話も紹介。日本でもお馴染みの名手は「私たちはかなりスローだった、ウェイン(ローダン)に起こったことがあったから、スムーズではなかった」と故障馬の影響を大きく受けた中での勝利だったことを示したうえで「普通ではないレースだった。停止と発進を繰り返した。今日のレースは彼のベストを引き出すものではなかったと思う」と語った。
オブライエン師も「オーギュストロダンにとって適切には物事は進まなかったが、彼には満足している。彼は持っている優秀さを全て見せたが、レースがもっとよければ、彼は今日よりもはるかによかっただろう」とコメント。世界でも12頭しかいないとされるディープインパクト産駒最後の世代の1頭は、今後の欧州競馬でのさらなる飛躍が期待される。
(THE ANSWER編集部)