陸上100m障害に出場したまさかの選手 失格救った19秒遅れゴールに海外反響「なんて美しい」
国別対抗で行われる陸上の欧州チーム選手権が現地時間25日まで5日間、ポーランド・シレジアで行われた。女子100メートル障害ではまさかの“専門外”選手が出場し、英メディアでも話題に。欧州陸上競技連盟ツイッターが動画を公開すると「なんて美しい」「素晴らしい人間性」と称賛の声が集まっている。
25日まで行われた陸上・欧州チーム選手権
国別対抗で行われる陸上の欧州チーム選手権が現地時間25日まで5日間、ポーランド・シレジアで行われた。女子100メートル障害ではまさかの“専門外”選手が出場し、英メディアでも話題に。欧州陸上競技連盟ツイッターが動画を公開すると「なんて美しい」「素晴らしい人間性」と称賛の声が集まっている。
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女子100メートル障害のスタートラインで、カメラに向かって笑顔を振りまいているのはベルギーのジョリーン・ボムクウォ。しかし、隣のレーンに立つ選手に比べてがっしりとしている。号砲とともにスタートを切ったが、他の選手たちがあっという間にハードルを飛び越えていったのに対し、ゆっくり走りながらハードルを“跨いで”いった。それでも最後まで諦めることなくゴールに到達すると、他の選手たちとハイタッチや握手を交わし、健闘を称え合った。
欧州陸上競技連盟公式ツイッターは動画を公開。海外ファンからは「ブラボー」「彼女はなんて美しい人間なんだろう」「よくやったジョリーン! 全陸上の精神だ!」「素晴らしい人間性! ファンになった!」「最高のスポーツマンシップだ」と称賛の声が寄せられた。
英紙「ガーディアン」はこの出来事について「ベルギーの砲丸投げ、ハンマー投げチャンピオンのジョリーン・ボムクウォがポーランドで行われたヨーロッパ選手権でチーム精神を見せた。彼女は100メートルハードルを走るため立ち上がり、チームを失格から救った」と報道。記事によると、ボムクウォは32秒81で完走。1位のスペイン選手がゴールしてから「19秒後のことだった」という。
同種目に出場予定だったベルギーの2選手がともに怪我で欠場。出場選手がゼロになればチームは失格になってしまうため、すでに砲丸投げ7位だったボムクウォが出場を決意したという。同紙はボムクウォのコメントとして「特別な経験だと思いました。砲丸投げの時よりもみんなが私のことを見ているという感覚がありましたから」「もし私の2ポイントによって私たちが1部に残ることが確実なものになるなら、間違いなく価値あるものになるでしょう」と紹介した。
しかし、記事によると、ベルギーは16チーム中14位。トルコ、ノルウェーとともに1部から降格させられたという。
(THE ANSWER編集部)