「ナダルならそんな振る舞いしない」 加藤未唯の失格を主張、スペイン選手に地元からも批判の声
8日に行われたテニスの4大大会・全仏オープンの混合ダブルス決勝では、加藤未唯(ザイマックス)ティム・プッツ(ドイツ)組が優勝した。4日の女子ダブルス3回戦で思わぬ失格処分を受けて敗退している加藤にとって、悲願の4大大会初優勝。失格時に抗議した相手選手の地元メディアも優勝を伝えた一方で、「ラファ(ナダル)ならそんな振る舞いしなかった」と抗議に対するファンの厳しい声も上がっている。
失格劇を乗り越えた加藤は混合ダブルス優勝
8日に行われたテニスの4大大会・全仏オープンの混合ダブルス決勝では、加藤未唯(ザイマックス)ティム・プッツ(ドイツ)組が優勝した。4日の女子ダブルス3回戦で思わぬ失格処分を受けて敗退している加藤にとって、悲願の4大大会初優勝。失格時に抗議した相手選手の地元メディアも優勝を伝えた一方で、「ラファ(ナダル)ならそんな振る舞いしなかった」と抗議に対するファンの厳しい声も上がっている。
4日の女子ダブルス3回戦、第2セット途中だった。アーディラ・スーチャディとのペアで出場していた加藤は、プレーが途切れたタイミングで相手コートに返球。これが直撃したボールガールは涙した。加藤は歩み寄って謝罪し、一度は警告と判断されたが、対戦相手が執拗に抗議。最終的に裁定が変わり、失格となった。
加藤は涙し、海外の元選手やメディアから擁護する声が多数上がっていた一方で、相手のサラ・ソリベストルモ(スペイン)、マリエ・ブズコバ(チェコ)の2人には批判が殺到していた。加藤はその後に女子ダブルスでの賞金とポイントが剥奪されたことを明かし、プッツと優勝を掴んだ後の表彰式でも「失格は残念でしたが、今後いい結果が出て、私のポイントが戻されることを願っています」とスピーチで訴えていた。
加藤の混合ダブルス優勝を、ソリベストルモの地元スペインメディアも報道。エル・エスパニョール紙は「失格の加藤未唯、混合ダブルスで優勝した後、大会に賠償を求める」、エル・ムンド紙は「失格後の加藤未唯の叛逆:混合ダブルスで優勝し、ポイントの返還を求める」とそれぞれ見出しを打って記事を掲載。加藤が優勝後にスピーチで語った内容を伝えていた。
同国メディア「マルカ」も「失格の後の加藤の復讐:ダブルスに勝って、賞金とポイント返還を要求」と見出しを打って電子版の記事を公開したが、ここにはスペインファンから様々なコメントが書き込まれた。「ソリベスは、シングルもダブルスもその次からアウト。カルマだな」「ソリベスは品のないテストプレーヤーだね。同じ状況でも、ラファ(ナダル)は、そんな風に振舞わなかっただろうね」とソリベストルモの行動を批判する声もあった。
その一方で、ボールガールが返球に反応できなかったことを指摘する声や、「打ったボールが強かったとかじゃない。意図的であれ、そうじゃなくても、ボールを当てたら失格と決まっているんだ」と納得いかない様子のコメントも書き込まれていた。
加藤は9日、ボールを当ててしまったボールガールとの笑顔の2ショットを自身のツイッターに掲載。英語で「無事で、ボランティアとしてボールガールを続けていると聞けてとても嬉しかったです。贈ったギフトを喜んでもらえたら嬉しい。また会うのを楽しみにしています! 幸運を祈ってます」と文面に記していた。
(THE ANSWER編集部)