宮里藍サントリーレディスが開幕

　女子ゴルフの国内ツアー・宮里藍サントリーレディスが8日から4日間、兵庫・六甲国際GC（6513ヤード、パー72）で開幕した。ツアー通算3勝の岩井千怜（Honda）が1イーグル、7バーディー、ボギーなしの63で回り、9アンダーで暫定単独首位。15番ではスーパーイーグルを奪い、クラブを銃に見立てながらカメラを撃つパフォーマンスを披露した。ファンを楽しませるゴルフを貫いている。観衆は3031人。

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　千怜が驚きの一打でギャラリーを魅了した。15番パー4の第2打。残り118ヤードから9アイアンで描いた放物線はピン手前で跳ね、そのままカップに吸い込まれた。イーグルを奪い、カメラに向かってクラブを銃に見立てて撃つパフォーマンスを披露。“銃口”のクラブヘッドに「フーッ」と息を吹きかけ、サムアップポーズを取った。

「入ったら何かやりたかったけど、自分でなかなか決まっていなくて。でも、考える時間が好きです。『次、どうしようかな』って。毎回、違うやつを見せていきたいですね。イーグル、チップインの時とか、凄いのが出た時ですね」

　双子の姉・明愛（Honda）が4月にツアー初優勝。男女通じて史上初めて双子でレギュラーツアーVを達成した。5月のRKB×三井松島レディスでは姉妹と昨季年間女王・山下美夢有の3人でプレーオフ。姉妹が出場するPOは史上初となり、2人で「直ドラ」を披露した末に千怜が優勝した。

　この日は明愛が午前にスタート。千怜は午後スタートだったため、朝食中に姉が4アンダーの好スコアで回っていることを知った。「私も頑張ろう」と刺激を受けてスタート。昨年のこの時期はリランキングで今後の出場権を得られるかどうか考えていただけに、1年間の成長を実感している。

「特にメンタル面ですね。今日は落ち着いてスタートできたし、ミスをしても慌てず自分にリズムで上がれました」

　イーグル以外にもバーディーを7個量産。初日から爆発的スタートを切り、ホールアウト時点で2位に2打差をつけた。今大会上位2人と大会後のメルセデス・ランキング上位3人には、8月の海外メジャー・AIG全英女子オープン出場権が与えられる。「もちろん全英に行きたいけど、その前に上位で戦うこと。優勝争いを大事しています」と集中した。

　この日はボギーなしのラウンドに気づかず、「一つひとつ集中している。ボギーを打っても気づかないくらいの集中度」と語るほど一打だけを見据えた。「明日もバーディーをたくさん獲って、見ている人に楽しんでいただけるようなゴルフをしたい」。次のパフォーマンスは「何にしよう？　でも、この考える時間がいいですね」と笑った。毎日ギャラリーを楽しませてくれそうだ。