加藤未唯の失格騒動、米老舗誌が過去の事例と比較「審判の喉を直撃させることとは異なる事象」
テニスの4大大会・全仏オープンで大きな話題となっている女子ダブルスの失格騒動。4日の3回戦で加藤未唯(ザイマックス)、アーディラ・スーチャディ(インドネシア)組がサラ・ソリベストルモ(スペイン)、マリエ・ブズコバ(チェコ)組との試合中、加藤の返球がボールガールを直撃してしまい、協議の結果、失格を宣告された。選手やメディアから次々と意見が噴出する中、米老舗誌は過去の事例と比較した上で、加藤の処分について「我々には空気を読むというような常識と主観性が必要になる」と言った見解を示している。
全仏混合ダブルスで4大大会初の決勝進出
テニスの4大大会・全仏オープンで大きな話題となっている女子ダブルスの失格騒動。4日の3回戦で加藤未唯(ザイマックス)、アーディラ・スーチャディ(インドネシア)組がサラ・ソリベストルモ(スペイン)、マリエ・ブズコバ(チェコ)組との試合中、加藤の返球がボールガールを直撃してしまい、協議の結果、失格を宣告された。選手やメディアから次々と意見が噴出する中、米老舗誌は過去の事例と比較した上で、加藤の処分について「我々には空気を読むというような常識と主観性が必要になる」と言った見解を示している。
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今回の失格裁定に対して多くの選手やメディアから意見や疑問が数多く噴出。加藤に対して擁護の声も少なくない中で、対戦相手の振る舞いなどにも脚光が浴びせられなど、騒動は拡大している。創刊69年を迎える米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」は「全仏最終週はスポーツマンシップ論争で包まれた」との見出しで、読者の質問に答える形で今回の問題に触れた。
その中にあった質問は「何人かのメディアメンバーは偽善的だ。ノバク・ジョコビッチが失格になった際、その判定を強く支持した。しかし、ダブルスで失格が起きると全く違う反応だった」というもの。これに対し、編集長のジョン・ベルトハイム氏は「ボールを数ヤード離れたところから打って審判員の喉に直撃させることと、コートの反対側からボールを打ったことは異なる事象だということはできるだろう」と回答した。
2020年全米オープンでノバク・ジョコビッチ(セルビア)が苛立ちから線審の喉元にボールをぶつけた件との比較が指摘されるなか、ベルトハイム氏は「私は、ステファノ・チチパスがウィンブルドンで、ミユ・カトウのものよりもずっと強烈な打球を打ってファンをかすめた事を加えておこう。それでも、直接ではなく跳ね返りがファンに当たったために、彼は失格にはならなかったのだ」と2022年ウィンブルドン選手権での出来事と比較した。
ベルトハイム氏は「包括的な私の意見」とした上で「ある段階で、我々には空気を読むというような常識と主観性が必要になる。ダブルスの選手(ちなみに、年間15万ドルほどしか得ていない選手だ)が、ボールをふんわりと反対側から打ち、それに気づかなかったボールガールに当たった。このルールが存在する理由は、攻撃的な振る舞いから選手以外の人物を守るためだ」とルール適用の意義を指摘している。
(THE ANSWER編集部)