加藤未唯、涙の失格を米番組が異例の徹底検証「失格と書いているルールない」「多くが抗議」
4日に行われたテニスの全仏オープン女子ダブルス3回戦で、加藤未唯/アーディラ・スーチャディ組が第2セット途中で失格となった。加藤がボールガールに球を当ててしまい、謝罪するも厳しい判断が下された。加藤は試合後にツイッターで賞金とポイントが剥奪となったことを報告したが、海外メディアは番組で検証。対戦相手が加藤の失格を主張したことを報じたうえで「どう思いますか?」などとテニスファンに問いかけている。
全仏OPでボールガールに返球が直撃
4日に行われたテニスの全仏オープン女子ダブルス3回戦で、加藤未唯/アーディラ・スーチャディ組が第2セット途中で失格となった。加藤がボールガールに球を当ててしまい、謝罪するも厳しい判断が下された。加藤は試合後にツイッターで賞金とポイントが剥奪となったことを報告したが、海外メディアは番組で検証。対戦相手が加藤の失格を主張したことを報じたうえで「どう思いますか?」などとテニスファンに問いかけている。
サラ・ソリベス=トルモ/マリエ・ブズコバ組との対戦。第2セット途中、スーチャディのリターンミスの後、加藤がボールを相手コートに返球した。しかしこれがコート後方のボールガールにノーバウンドで当たってしまった。ボールガールは涙。加藤は歩みよって謝罪し、一度は警告と判断されたが、対戦相手が抗議。裁定が失格に変わり、加藤は涙を流した。
この一件について、米専門メディア「テニス・チャンネル」の公式インスタグラムは「これは正しい判断だったか?」などと投稿文面につづり、「テニス.com」の番組動画を公開。番組コーナー「ザ・ブレイク」で、キャスターのエリン・コスカレリさんは「明らかに偶然の出来事」とした上で「カトウはボールを反対側のコートに送ったように見えます。しかし、カトウにとって不幸にもボールキッドは見ておらず、彼女の首に当たってしまいました。対戦相手のブズコバとソリベス=トルモはすぐにチェアアンパイアに話しかけました。聞いてください」と説明。その後に一連のシーンが流れた。
ブズコバとソリベス=トルモが「これはデフォルトです」と自分たちの勝利を主張すると、チェアアンパイアは「説明させてください。彼女はボールを打ちました。故意でやったのではありません。彼女は怪我していません」と一旦は突っぱねている。しかし、2人から「故意ではないのですね? 彼女は泣いています。彼女は泣いています。血が出ています。彼女は泣いています」と繰り返し訴えられていた。
海外でも加藤組の失格判定について物議が起こる中、コスカレリさんは「私たちはITFグランドスラムのルールブックを見直してみました」とルールを確認。「ボールの誤用ルール」については「選手たちはトーナメント会場の管区内で、試合中にポイントを妥当に追いかけている場合を除き(ウォームアップも含む)、テニスボールを激しく、危険な方法で、あるいは怒りとともに、打ったり、蹴ったり、投げたりしてはならない」と記されていることを伝えた。
コスカレリさんは続けて「ですので、ボールキッドに当てても失格にならなければならないと書いているルールはありません。これまでも、ボールキッドに選手がボールを当てることはありました。フェデラーも試合中に何度かしていました。日曜日になされたこの裁定に多くの人が抗議を求めていました。あなたはどう思いますか? 失格になるべきだったと思いますか? もっと軽い処罰を受けるべきだと思いますか?」と意見を求めていた。
(THE ANSWER編集部)