今季初Vから4戦連続予選落ち 腐らなかった青木瀬令奈が首位浮上「いつか優勝するために…」
女子ゴルフの国内ツアー・RKB×三井松島レディス第2日が13日、福岡CC和白Cで行われ、4打差の6位で出たツアー通算4勝の30歳・青木瀬令奈(シャール・ミル)が6バーディー、1ボギーの67で回り、申ジエ(スリーボンド)、岩井明愛(Honda)と並ぶ通算8アンダーで首位に浮上した。2か月ぶりの通算5勝目、自身初の年間複数回優勝まであと18ホール。「完全なる直感」で選んだエースパターとともに戦い抜く。
RKB×三井松島レディス第2日
女子ゴルフの国内ツアー・RKB×三井松島レディス第2日が13日、福岡CC和白Cで行われ、4打差の6位で出たツアー通算4勝の30歳・青木瀬令奈(シャール・ミル)が6バーディー、1ボギーの67で回り、申ジエ(スリーボンド)、岩井明愛(Honda)と並ぶ通算8アンダーで首位に浮上した。2か月ぶりの通算5勝目、自身初の年間複数回優勝まであと18ホール。「完全なる直感」で選んだエースパターとともに戦い抜く。
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青木のパットが冴えわたった。2番で4メートルのバーディーパットを沈めると、4番は上りのスネイクラインをねじ込んだ。距離はなんと20メートル。5番も下りの7メートル、7番も4メートルの上りスライスライン。13番は7メートルの上りフックラインでバーディーラッシュだ。
「久しぶりに去年のエースパターを使いました。今季は毎週違うものを使っていて、タッチがいいのでしっかり狙っていけた。このコースは『あのパターが合いそう』という直感。芝の種類、ヘッドもある程度重さがあるので、完全なる直感でした」
昨年は1年間で10本のパターを試したが、今季は開幕2か月半ですでに同数を使用。芝の種類、湿度などを細かく考慮し、最後は「直感」を信じて選ぶ。会場ではアドレスの角度やボールとの距離を微調整。クラブ担当者に重心位置を合わせてもらうなど、細部までこだわった。「本当はもう一つトラベルカバーを使って14本くらい持ってきたいんですけどね」。技術だけではなく、道具の引き出しも豊富だ。
2017年にツアー初優勝。21年から3年連続で1勝ずつ挙げたが、年間複数回優勝はない。3月に今季初優勝したものの、4月に4戦連続予選落ちを経験した。「不調ポイントはなかったです。ボギー先行で予選のカットラインをオーバーして、2日目に守るゴルフになっていた。最初に気持ちよく(バーディーが)来ればというところだった」と自己分析。
悩み過ぎる必要はない。決して腐ることもなく、浮上のために考えることをやめなかった。
「いつかの日のためにと思って、全てを学びに変えました。波はあるもんだと思って、その中でもいつか優勝するために考えた」
オフから「今年は複数回優勝をする」と胸に秘めて練習。前週は仲のいい吉田優利(エプソン)が1年8か月ぶりのツアー通算3勝目を挙げた。最終日は雨の降る悪条件。「優利の優勝が励みになりました。オーバーを打たないこと、イーブンに戻すことを徹底したゴルフ。まだまだ私にもできることはあると思えた」。8学年下の後輩だが、学ぶ姿勢を崩さなかった。
昨季はメルセデス・ランキング11位。若手が次々と台頭する女子ツアーの中で年を重ねるごとに強さを増している。加えて「JLPGAブライトナー」を務め、SNSでのブランディング活動やグッズ販売に貢献。コースを離れてもツアーを盛り上げてきた。「今週はパットがいい感じなので、それを生かしながら優勝を目指して頑張りたい」。日々の努力はこの日のため。培ったものを勝負所で発揮する。
(THE ANSWER編集部)