山縣亮太、10秒48で100m日本選手権切符逃す「厳しい結果」 織田記念で1年7か月ぶり復帰
陸上・織田記念国際が29日、エディオンスタジアム広島で行われ、男子100メートル予選では9秒95の日本記録保持者・山縣亮太(セイコー)が10秒48(追い風0.5メートル)の組5着だった。右膝手術を経て1年7か月ぶりの復帰戦でB決勝にも進出できず。まだ切っていなかった日本選手権の参加標準記録(10秒39)突破を懸け、雨と気温15度前後の寒さで悪条件となった地元・広島を駆け抜けたが、届かなかった。同組の桐生祥秀(日本生命)は10秒29の組1着でA決勝に進んだ。
陸上・織田記念国際
陸上・織田記念国際が29日、エディオンスタジアム広島で行われ、男子100メートル予選では9秒95の日本記録保持者・山縣亮太(セイコー)が10秒48(追い風0.5メートル)の組5着だった。右膝手術を経て1年7か月ぶりの復帰戦でB決勝にも進出できず。まだ切っていなかった日本選手権の参加標準記録(10秒39)突破を懸け、雨と気温15度前後の寒さで悪条件となった地元・広島を駆け抜けたが、届かなかった。同組の桐生祥秀(日本生命)は10秒29の組1着でA決勝に進んだ。
山縣は伸びを欠き、5着だった。レース後は「50メートル以降はバラバラの走りだった。レースから遠ざかっていた影響もある。50~60メートルで足がもつれた。練習不足」とコメント。「織田記念で復帰できたのは感慨深い」と振り返った一方、「思ったより厳しい結果。試合で負けるのは悔しいのでまた頑張りたい」と語った。
今季は200メートルに軸足を置き、6月の日本選手権前の100メートルは今回が唯一の大会だったため、日本選手権出場を逃す結果となった。「(100メートルは)諦めることになる。200メートルはチャンスがあれば」と説明。「来年のパリ五輪に向けてタイムを出すことにフォーカスするようなシーズン運びにしたい。トライできるのは今しかないので、今季はチャレンジに振りたい。200メートルを走れる技術と体力をつけて100メートルに生かしたい」と前を向いた。
東京五輪後の21年10月に右膝を手術。今月2日の東京六大学対校大会の200メートルで復帰を予定していたが、練習中に内転筋をつって大事を取って欠場した。19年以降は肺気胸や度重なる故障に苦しんだが、21年織田記念で復活優勝。約1か月後に日本記録の9秒95を叩き出し、東京五輪出場に繋げるなど相性のいい大会だった。
次戦は5月6、7日の木南道孝記念の200メートルにエントリーしている。6月の日本選手権では、8月のブダペスト世界陸上の出場権が懸かるが、今年は無理をせず、来年のパリ五輪に向けて調整する方針としている。
1週間前に200メートルで長期休養から10か月ぶりに国内復帰した桐生祥秀は、今回が100メートル国内復帰戦。2人が同じレースに出るのは21年日本選手権以来、1年10か月ぶりだった。
(THE ANSWER編集部)