「心の底から応援できなかった」 女子ゴルフ初Vの神谷そら、先に活躍した同学年への悔しさ告白
女子ゴルフの国内ツアー・フジサンケイレディス最終日が23日、静岡・川奈GC富士C(6457ヤード、パー71)で行われ、1打差の単独首位で出た新人の20歳神谷そら(フリー)が1イーグル、2バーディー、6ボギーの73で回り、通算4アンダーでツアー初優勝を果たした。昨年11月の最終プロテストに合格した新人一番乗りの優勝。プロテストは1度失敗し、先に活躍した同学年の選手たちに刺激を受けて成長を遂げた。
フジサンケイレディス
女子ゴルフの国内ツアー・フジサンケイレディス最終日が23日、静岡・川奈GC富士C(6457ヤード、パー71)で行われ、1打差の単独首位で出た新人の20歳神谷そら(フリー)が1イーグル、2バーディー、6ボギーの73で回り、通算4アンダーでツアー初優勝を果たした。昨年11月の最終プロテストに合格した新人一番乗りの優勝。プロテストは1度失敗し、先に活躍した同学年の選手たちに刺激を受けて成長を遂げた。
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神谷が苦しい最終日を戦い抜いた。4番パー5の第2打。残り260ヤードから3ウッドでピン2メートルに乗せ、1パットでイーグルを奪ってみせた。6ボギーを叩きながらも、重圧のかかる優勝争いで奮闘。17番でバーディーを奪い返した。今月18日に20歳になったばかりのルーキー。1メートル弱のウィニングパットを沈めると、ギャラリーの拍手にペコペコと会釈を繰り返し、天真爛漫な笑顔を輝かせた。
「まだめっちゃ実感したわけではないですけど、終わってホッとしています。緊張すると思っていたけど、昨日までの2日間の方が緊張した。逆に緊張してなさすぎて体が動きすぎる心配がありました。(3番のボギーでも)4番でバーディーを獲れると思っていたので、そこまで落ち込まなかった。
最後は手が震えました。自分でもわかるくらい震えていたので、緊張しているんだとわかりました。手が震えたことは何回もあります。初めてアマチュアでプロの大会に出た時、プロテストの初日も(笑)。止め方は知らないので、リズムよく打つことだけを考えてやっています」
初めて受験した21年のプロテストは不合格。「かなり落ち込んだ。1週間くらいゴルフから離れた」。コーチからは「やりたくなったら、やりな」と優しい言葉をもらった。「今までゴルフしかやってこなかった。学校から帰ったらそれまでは練習に行っていたので、物足りなさがあった」。1週間で自然と練習場に戻った。
この間、同学年たちは次々と活躍していった。最初は「心の底から応援できなかった」と告白。悔しさの裏返しだが、徐々に心境が変化した。
「春ちゃん(川崎春花)、あみゆ(尾関彩美悠)が優勝して、ジュニアで戦ってきたライバルが勝っているということは自分もそこの位置にいられていると思えて、自信というか、不安な気持ちが減っていった」
昨年11月に2度目のプロテストでトップ合格。最終予選会(QT)7位でルーキーイヤーの出場権を手にした。「回りの期待やトップ合格で自分の中で期待していた部分があった。結果にこだわってしまって、自分のゴルフを見失っていた」。開幕から7試合で4度の予選落ちしたが、プロ転向8戦目で栄冠を手にした。
今大会前まで全体2位を誇るドライバー平均飛距離255.00ヤードは大きな武器だ。好きな音楽はK-POP。BTSを聞いて気分を上げながらコースに向かうのが日常になっている。
「こんなに早く勝てるとは思わなかったので、まだ明確な目標はないけど、2勝目を目指してまた一から頑張りたい。海外の試合にも憧れがあります。ジュニア時代に何回か海外に行った時にできた友だち、ライバルは米国で成績を残しているのでまた会いたい」
まだまだポテンシャルを秘めた新ヒロインが飛躍を誓った。
(THE ANSWER編集部)