エアコンのせい? 天井から水滴、試合中コート移動… 中国・世界バドでドラブル続出
世界一を決める崇高な大会とは思えない光景だった。バドミントン世界選手権は1日に第3日を行ったが、センターコートにトラブルが発生した。
隣コートの山口は困惑&前回王者は不満げ、やまない天井から水滴問題、前代未聞の事態に…
世界一を決める崇高な大会とは思えない光景だった。バドミントン世界選手権は1日に第3日を行ったが、センターコートにトラブルが発生した。男子シングルスで連覇を目指すビクター・アクセルセン(デンマーク)が、中国の選手と対戦している途中で、試合が止まった。アクセルセンは、自コートの左サイドに問題があることを何度も指摘。モップがけが頻繁に行われたが、天井から落ちる水滴が止まらず、試合は第1ゲームの16オールで中断した。しばらく、選手は練習をするようにネット前で打ち合いながら体を動かし、問題解決を待ったが、水滴が止まる気配はなく、試合が行われていなかった第5コートへ試合を移して行われることになった。試合は、アクセルセンが2-0で勝利したが、試合中にコートチェンジを強いられた王者は不満気。「エアコンの問題だと思うけど、コートが濡れて、滑って危なかったので、試合を止めていた」と語った。
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コートを移した頃、隣の第2コートでは男子ダブルスの園田啓悟、嘉村健士組(トナミ運輸)が試合を行っていたが、ファイナルゲームにもつれ込んでいることもあり、特に気にはならなかったという。しかし、園田、嘉村組に続いて、女子シングルスの山口茜(再春館製薬所)が第2コートに入って試合を行うと、隣の第1コートで大きな動きがあった。大会スタッフがコート周りのマットをはぎ取り、コートシートを浮かし、水滴が落ちる地点を避けるようにずらして貼り直したのだ。
第1コートは、注目の試合が行われるメインコートでTVカメラが設置されている。コート脇の看板やカメラ位置などもすべて再調整が必要となり、第1コートの周りは騒がしくなった。山口は「多少、気になりました。世界選手権の雰囲気ではないなと思いました。こんなこともあるもんだなと。多分、コートが濡れていて、ずらしたんですよね? それで、ずっとザワザワしている感じはあったんで。まあ、しょうがないと思いますけど」と困惑していた。
アクセルセンの次に第1コートで試合を行う周天成(チョウ・ティエンチェン、台湾)は、少し時間を空けて、位置をずらした後のコートで試合を行い、その後も女子ダブルスの高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)らが同じく、第1コートで試合を行った。天井から水滴が落ちる問題は、別のコートでも起きており、初日、第2日と第4コートで試合を行った日本の西本拳太(トナミ運輸)は「水が落ちて来て、滑る」と指摘していた。世界一を決める大会のメインコートが会場設備の問題によって試合中に貼り替えられるアクシデントは、前代未聞。試合会場の天井には、いくつかブルーシートが貼られている箇所があり、今後、同じ問題が起きないか気がかりだ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)