ヌートバー、日本代表入りの裏で抱えた苦悩と重圧 今明かす「名を汚したくなかった」の本音
米大リーグ・カージナルスのラーズ・ヌートバー外野手が米メディアのインタビューで、3月に日本代表として出場したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を回顧。「かなりのプレッシャー」を感じていたことを明かしながら「家族を辱めたくはなかった」と強い決意での参加だったと本音も語った。
米メディアのインタビューでWBCを回顧
米大リーグ・カージナルスのラーズ・ヌートバー外野手が米メディアのインタビューで、3月に日本代表として出場したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を回顧。「かなりのプレッシャー」を感じていたことを明かしながら「家族を辱めたくはなかった」と強い決意での参加だったと本音も語った。
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米メディア「ジョムボーイ・メディア」のポッドキャスト番組「クリス・ローズ・ローテーション」に出演したヌートバー。WBCでは国外出身選手として初めて日本代表入りを果たし、不動の「1番・中堅」として攻守に貢献。大谷翔平投手らと3大会ぶり3度目の世界一に貢献した。クリス・ローズ氏から「(WBCは)どれだけ緊張したか」と問われると、「正直とても緊張しました」と吐露。家族への思いを語っている。
「どんなことになるか母が覚悟させてくれたんです。彼女は、自身や家族の名前に恥をかかせてほしくないと思っていたし、私もそれは一番したくないことでした」
米国人の父と日本人の母を持つヌートバー。大会前まで日本で過ごした経験は乏しく、日本語も十分に理解できなかった。「文化を完全に理解しておらず、かなりのプレッシャーのようなものがありました。それはただグラウンドでのプレーだけではなく、ちゃんと礼儀正しくいられるように、起こっていることを全て理解できるように、お辞儀をするように、その他何もかも。向こう(日本)は完全に違う世界なので、それが一番緊張する部分でした」。日本文化に順応しようと苦労したようだ。
「野球は野球です。向こうにいってプレーして、楽しむことはできます」とグラウンド上では大きな問題は感じなかった様子。「緊張したのは主に敬意や理解の点です。こちらと向こうでは違いますから。ほぼ20年近く行っていなかった国に行って、祖父や祖母、母の名前を、母方の家族を辱めたくはなかったんです。それがとても大きく、一番緊張したことでした」。日本における振る舞いで、母や祖父母の顔に泥を塗りたくないという気持ちが大きかったようだ。
「三振したりしても切り替えられますが、文化のことやライフスタイルについては完全に違いましたから、それが一番大きかったです。名を汚したくなかったんです。米国で生まれた初めての選手でしたから。ちゃんと礼儀正しくして、ファンやチーム、コーチたちに好かれるように、アメリカ人に対して悪いイメージを持たれないように、というプレッシャーはありました」
“ペッパーミル”パフォーマンスなどの明るいキャラクターとハッスルプレーで、日本のファンの心を掴んだヌートバー。WBC優勝までの道のりの裏に、日本への敬意があったことをにじませていた。
(THE ANSWER編集部)