那須川天心、ボクシングデビューまであと2日

　キックボクシング界で“神童”と呼ばれた那須川天心（帝拳）が6日、8日に東京・有明アリーナで行われる日本バンタム級2位・与那覇勇気（真正）とのスーパーバンタム級ノンタイトル6回戦（Amazon プライム・ビデオで独占生配信）に向け、都内で会見した。異例の注目が集まるボクシングデビューまでいよいよあと2日。順調な調整ぶりを見せており、「入場から全てを通して僕の大会にしたい」と意気込んだ。

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　天心は黒のニット帽を被って会見に登場した。多くの報道陣が集まった一室で司会者に紹介されると、引き締まった表情で一礼して挨拶。「心技体全て、整えてきた自負はある。全てにおいて、練習面もこういったプロモーションも、上手くいっていると思う。しっかり試合で見せて、世間にアピールできればと思う」と意気込んだ。

　ボクシング初戦を前にして「緊張感はある。初めてのところに飛び込むわけなので」と語りながらも「それを緊張だとは思っていない。ワクワク感だとか、全ての人にサプライズを見せられると思っている」と心境を明かした。「こうやって大きな舞台でデビューさせてもらう以上、求められることは分かっている。強さ、戦いだけじゃないところ。入場から全てを通して僕の大会にしたいと思う」とも語った。

　24歳の那須川は格闘技戦績は47戦全勝（キックボクシングは42戦）。名門・帝拳ジムに入り、ボクシングデビューを飾ることになった。元世界2階級制覇王者の粟生隆寛トレーナーに師事し、2月にプロテストに合格。同月下旬からスパーリング主体の米国合宿を2週間実施した。すでに抜群の知名度を誇り、新人として注目度の高さは異例。試合当日は午後6時15分頃に登場する。

　32歳の与那覇はプロボクシング通算12勝（8KO）4敗1分け。攻撃的なスタイルから繰り出す破壊力のあるパンチを売りにしている。「コンディションはバッチリ。あっという間にこの日を迎えて、凄く楽しみな気持ちが強くなった。試合が決まっただけで反響をいただいているが、那須川選手ありきなので感謝している。それ（受けられる恩恵）を全て頂戴したい」と語った。

　メインイベントは、WBAスーパー＆WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗（BMB）のアンソニー・オラスクアガ（米国）との防衛戦。当初はWBO王者ジョナサン・ゴンサレス（プエルトリコ）と3団体王座統一戦を予定していたが、ゴンサレスがマイコプラズマ肺炎に罹ったため、対戦相手が変更になった。セミファイナルでは、井上拓真（大橋）とリボリオ・ソリス（ベネズエラ）のWBA世界バンタム級王座決定戦が行われる。

　興行はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第4弾として独占生配信される。日本のプライム会員は追加料金なしで視聴可能。これまで昨年4月の村田諒太（帝拳）―ゲンナジー・ゴロフキン（カザフスタン）戦、同6月の井上尚弥（大橋）―ノニト・ドネア（フィリピン）戦、同11月の寺地―京口紘人（ワタナベ）戦の全3回が生配信され、いずれも大きな反響を集めた。