アジア2階級制覇を達成 ボクサー中嶋一輝が8回TKO勝ち「目標は世界。ここで喜べない」
ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)スーパーバンタム級(55.3キロ以下)王座決定戦12回戦が16日、東京・後楽園ホールで行われ、同級1位・中嶋一輝(大橋)が同級3位ケニー・デメシーリョ(フィリピン)に8回2分45秒TKO勝ちした。東洋太平洋バンタム級王座に続く、地域タイトル2階級制覇。戦績は29歳の中嶋が14勝(12KO)1敗1分け、30歳のデメシーリョが16勝(10KO)6敗2分け。
WBOアジアパシフィック(AP)スーパーバンタム級王座決定戦
ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)スーパーバンタム級(55.3キロ以下)王座決定戦12回戦が16日、東京・後楽園ホールで行われ、同級1位・中嶋一輝(大橋)が同級3位ケニー・デメシーリョ(フィリピン)に8回2分45秒TKO勝ちした。東洋太平洋バンタム級王座に続く、地域タイトル2階級制覇。戦績は29歳の中嶋が14勝(12KO)1敗1分け、30歳のデメシーリョが16勝(10KO)6敗2分け。
サウスポーの中嶋が白熱した一戦を制した。相手の大振りのパンチをブロック。ボディーなどで攻勢に出ると、コーナーに追い詰めた4回に左ストレートを叩き込んだ。5回は反撃に出る相手に左ボディーで出足をストップ。6回にも左ボディーでダメージを与え、猛ラッシュを浴びせた。8回には粘る相手の右オーバーハンドを被弾。それでも、コーナーで連打をくらわせた。
レフェリーストップかと思い、中嶋も、観客もガッツポーズしたが、スタンディングダウンの判定。しかし、再開後もラッシュを決め、相手陣営が棄権を申し出た。今度こそTKO勝ち。「みんなの応援のおかげでチャンピオンになれました。このまま世界まで頑張ります。やっぱりバンタム級の時より減量が楽なので動きもいい」と汗を拭った。
昨年10月の前戦はタイ選手に8回TKO勝ちしたものの、2度のダウンを奪われた。逃げまわる相手に「腹が立って」と無理に追った結果、パンチを合わせられた。「倒そうとしすぎていた」と反省。KOにこだわりつつ、気持ちを抑えることとの両立を掲げていた。
「前回より冷静に戦えたと思います。冷静に流れで倒せた。でも、もっとスパッと倒したい。納得いく試合じゃないので、もっと完璧に勝てるように練習したい。これで世界ランクにも入ると思うので、これから負けずに世界チャンピオンになりたいと思います。目標が世界なのでここで喜んでいられない」
スーパーバンタム級には、同門の前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥が転向を発表したばかり。中嶋は「それでも勝ち続けるだけ。深くは考えていない」と成長だけを見据えた。
(THE ANSWER編集部)