セレモニーでレブロンを祝福

　米プロバスケットボール（NBA）・レイカーズのレブロン・ジェームズは7日（日本時間8日）、本拠地サンダー戦で38得点をマーク。元レイカーズの伝説的選手カリーム・アブドゥル・ジャバー氏が持っていたNBA歴代最多得点記録（3万8387点）を更新した。記録が塗り替えられた直後、ジャバー氏はセレモニーでレブロンを祝福。海外メディアが実際の動画を公開すると、米記者は前記録保持者の紳士的な振る舞いを「一流の品格だ」と称賛している。

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　第3クオーター残り10秒、レブロンがこの日36点目をマークし、大記録を達成した。直後に試合は中断。コート上で行われたセレモニーに、試合を観戦していたジャバー氏も登場した。バスケットボールを高く掲げてから、レブロンに手渡し祝福の抱擁。拍手をした後、アダム・シルバーNBAコミッショナーと3人での記念撮影で端に収まろうとしたレブロンを、中央に立たせる一瞬の気遣いも見せた。

　カナダのスポーツ専門局「スポーツネット」公式ツイッターは「バスケ界史上最高の2人によるなんて瞬間だ」と記して実際の紳士的な行為の映像を公開。記録を破られても終始、“後輩”レブロンを祝福したジャバー氏に、ツイッター上では米記者が次々と敬意を示している。米紙「ワシントン・ポスト」のベン・ゴリバー記者は「カリーム・アブドゥル・ジャバーは一流だ」とツイートした。

　米地元紙「ヒューストン・クロニクル」のジョナサン・フェイゲン記者は「カリーム・アブドゥル・ジャバーが一流の品格を見せた」と投稿。米テンプル大の教授でカタールの放送局「アルジャジーラ」英語版の番組「UpFront」でホストを務めるマーク・ラモント・ヒル氏は「カリーム・アブドゥル・ジャバーがレブロンにバトンを渡すのを見られるのは素晴らしい。一流の品格、敬意、謙虚さが示されている」と称賛した。

　ジャバー氏は1969年のドラフトで全体1位でバックスから指名を受けて入団。6度のファイナル制覇、19度のオールスター選出など華々しいキャリアを過ごし、42歳だった1989年に現役を引退した。積み上げた3万8387点の歴代最多得点記録は、この日レブロンに塗り替えられるまで38年間保持していた。

　レブロンはこの後2点を加えて記録を伸ばすも、チームは130-133で2連敗を喫した。