現役選手が不正蔓延を告発 ジャンプスーツ問題、スイス元世界王者は“着数制限”提案
ノルディックスキー・ジャンプで近年課題になっているスーツ問題について、スイス大衆紙「ブリック」は海外の現役ジャンパーが不正の温床になっている検査の形骸化を告発した記事を掲載。驚きの内容となっていたが、また別の記事ではスイスの元世界王者が問題解決のアイデアとして「シーズンごとのスーツ着数を制限すべき」と提案したことを紹介した。
キュッテル氏「シーズンごとの制限を導入しないのはなぜ?」
ノルディックスキー・ジャンプで近年課題になっているスーツ問題について、スイス大衆紙「ブリック」は海外の現役ジャンパーが不正の温床になっている検査の形骸化を告発した記事を掲載。驚きの内容となっていたが、また別の記事ではスイスの元世界王者が問題解決のアイデアとして「シーズンごとのスーツ着数を制限すべき」と提案したことを紹介した。
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ブリック紙は「現役選手が暴露 スキージャンパーはスーツ検査でこれほど不正をしているジャンプ界で用具問題への怒り! 現役選手が検査を簡単にパスする方法を明かす」との見出しで報道。海外の現役選手が「実際、どの選手もインチキをしているから自分もやらなければならない。やらなかったらノーチャンスだ。もう検査は意味をなしていない。そうでなければ半数の選手が失格になるはず」など検査をパスする方法も含めて告発したことを伝えた。
さらに同紙は別の記事で、2009年ノルディックスキー世界選手権金メダルのアンドレアス・キュッテル氏(スイス)の提言を紹介。自身もジュニア時代、通気性を下げて風の抵抗を増やすためにスーツにヘアスタイリング剤のスプレーをかけて飛んでいたことを明かした同氏は、現状の問題解消に向けてスーツの着数制限を設けることをアイデアに挙げたという。
「F1ではモーターの数が制限されている。シーズンごとの制限を導入しないのはなぜ?」と語ったキュッテル氏。記事では「彼の考えではシーズン5着。これは予算の少ない小国にとってもありがたい」と補足した。現在は使用できるスーツの着数の制限がなく、その枚数が多ければ、検査をギリギリでクリアできるものを試せる機会が増える。制限をかければ、1着が違反とされた場合のリスクが高まり、不正の減少につながるという考えのようだ。
(THE ANSWER編集部)