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U-18で“上田綺世超え”18戦34ゴール J2水戸に来季昇格、FW内田優晟が持つ駆け引きの妙

J2クラブの育成組織から、期待のゴールハンターが来季トップチームに昇格する。12月17日に行われたプリンスリーグ関東2部参入戦で、水戸ホーリーホックユース(茨城県1位)は延長戦の末に帝京第三高校(山梨県1位)を破り、昇格を決めた。決勝点を奪ったのは、来季からトップチームに昇格するFW内田優晟(3年)。コーナーキックのこぼれ球を素早くゴールへ蹴り込んだ。「延長戦で自分の中でも気持ちが昂っていたし、絶対に決められると思っていたので、思い切り振り抜きました。本当に3年間、このためにやってきた。全員が全部を出し切って勝てた最高の試合。勝てて、何も心置きなく自信を持って来年、上のステージに行ける」と、後輩たちに大きな置き土産を作れたことを喜んだ。

水戸ホーリーホックユースから来季トップ昇格するFW内田優晟【写真:平野貴也】
水戸ホーリーホックユースから来季トップ昇格するFW内田優晟【写真:平野貴也】

U-18茨城県1部で歴代最多得点を樹立、チームをプリンスリーグ関東2部昇格に導く

 J2クラブの育成組織から、期待のゴールハンターが来季トップチームに昇格する。12月17日に行われたプリンスリーグ関東2部参入戦で、水戸ホーリーホックユース(茨城県1位)は延長戦の末に帝京第三高校(山梨県1位)を破り、昇格を決めた。決勝点を奪ったのは、来季からトップチームに昇格するFW内田優晟(3年)。コーナーキックのこぼれ球を素早くゴールへ蹴り込んだ。「延長戦で自分の中でも気持ちが昂っていたし、絶対に決められると思っていたので、思い切り振り抜きました。本当に3年間、このためにやってきた。全員が全部を出し切って勝てた最高の試合。勝てて、何も心置きなく自信を持って来年、上のステージに行ける」と、後輩たちに大きな置き土産を作れたことを喜んだ。

 今季はU-18茨城県1部リーグで全18試合に出場し、“毎試合ゴール”という驚異的な活躍。積み上げた34得点は、現地時間18日に閉幕したカタール・ワールドカップ(W杯)の日本代表に選出されていたFW上田綺世(現セルクル・ブルージュ)が、鹿島学園高校時代の2016年に樹立した33得点の大記録(前年に記録された15得点を大幅に更新)を抜く歴代最多記録。内田の勢いはとどまらず、プレーオフでも自らのゴールでチームを勝利に導いた。

 内田は、身長180センチの体格を生かして前線で相手と競り合いながらボールをつないだり、あるいは相手の背後へ抜け出したりと万能型のプレーを見せる期待のFW。ただ、プロの世界は飛び抜けた能力に秀でた選手の集団。ユースでは樹森大介監督からは「いろいろできるけど(突出した)武器がない」と指摘されており、プロの世界で通用する武器を作ることを課題にしている。

 最も得意なのは、わずかな動きでマークを外し、少ないタッチでシュートを打ち込むプレー。2年生MF吉井拓真が「なんでそんなに点を取れるのと聞いたら『相手がいないところにいるからだよ』と言っていて、見たらその通り」と話していたが、ポジショニングと動き出しにはこだわりがある。元日本代表MF風間八宏氏(現・セレッソ大阪スポーツクラブ技術委員長)が監修するスクール「TRAUM(トラウム)」のジュニアユースチームで活動していた頃から磨いてきた、駆け引きだ。

 水戸ユースに入ってからは、相手の背後へ飛び出してパスを受ける動きを習得。「裏抜けを伸ばしてもらって、得点力が上がった。戦術面でも教わることが多かった」と得点のバリエーションを手に入れた。参考にする選手は、スペインのバルセロナやアトレティコ・マドリードで活躍したウルグアイ代表FWルイス・スアレス(現ナシオナル)。動き出しの鋭さでマークを振り切って1、2タッチでゴールを陥れる。「簡単なゴールだったなと思われる得点を増やしたい」と相手との駆け引きに勝ち、ボールをもらう段階で優位に立てる点取り屋を目指している。

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