陸上・田中希実、ケニア合宿もした2022年回顧「一切妥協せずに取り組めた自負はある」
日本陸上競技連盟は15日、都内のホテルで「日本陸連 アスレティックス・アワード 2022」の受賞者を発表した。7月のオレゴン世界陸上に3種目出場した田中希実(豊田自動織機)は、5000メートルで日本グランプリシリーズのシリーズチャンピオンを受賞。一年を振り返った。
都内で「日本陸連 アスレティックス・アワード 2022」開催
日本陸上競技連盟は15日、都内のホテルで「日本陸連 アスレティックス・アワード 2022」の受賞者を発表した。7月のオレゴン世界陸上に3種目出場した田中希実(豊田自動織機)は、5000メートルで日本グランプリシリーズのシリーズチャンピオンを受賞。一年を振り返った。
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田中はオレゴン世界陸上に800メートル、1500メートル、5000メートルで出場。日本人初の個人3種目に挑戦したが、満足のいく結果は残せなかった。それでも国内では強さを発揮し、ポイントを積み重ねて賞を獲得。壇上のスピーチでは「失礼します」と挨拶し、心境を明かした。
「タイムも上を目指して多くのレースに出たんですけど、その中でも背伸びが多くて自分の中で納得がいかなかった。その中でも一つひとつのレースには一切妥協せずに取り組めた自負はあります。一つひとつのレースに真剣に向き合った結果、蓋を開けたらこのような評価をいただくことができたので、頑張ってきてよかったなと思っております」
会場からは大きな拍手が送られた。その後の取材では「私自身は世界陸上で一番結果を残したかった。そこで何かしら賞をもらえればよかった」と悔しさを明かしつつ、形として評価されたことには「幸せなこと」と振り返った。
今年は5月に米国のレースを転戦。最近はケニア合宿にも取り組んだ。「ケニアはお試し期間。もっと長くいたいと思いました」と今後の合宿実施にも意欲。しかし、来年のブダペスト世界陸上の出場権を得るには、レースの結果でポイントを積み重ねるか、参加標準記録を切るなどしなければならない。海外で好成績を残せなければ、代表権が遠のく可能性もあり、「悩みどころ」と口にした。
「グランプリシリーズで結果が出たので、国内でもやりたいし、ヨーロッパなどでも転戦したい。どっちで4、5月スタートするかは決まってないです。ポイントか記録か。中途半端なところにいる。絶対的実力があれば海外に行きます。大事なのは世陸で結果を残すこと。その権利も取らないといけない」
この日はピンクのドレスで出席。可愛い系、かっこいい系を選択肢に浮かべた23歳は、「可愛い系は今しか着られないので」とスタイリストにリクエスト。カラーが日本代表のユニホームと偶然重なり、「このドレスにしてよかったなと思います」と笑った。
昨年の東京五輪では、女子1500メートルで日本人過去最高の8位入賞。「来年も陸上界を盛り上げていきたい」。成長を続け、世界陸上でのさらなる飛躍を目指す。
(THE ANSWER編集部)