カタールW杯・G組

　サッカーのカタール・ワールドカップ（W杯）は2日、G組でブラジルがカメルーンに0-1で敗れる波乱が起こった。ブラジルがグループリーグで敗れたのは1998年フランス大会（対スウェーデン、1-2）以来6大会ぶり。波乱の立役者となったカメルーンFWヴァンサン・アブサカルは決勝ゴールを奪った後、まさかの展開が待っていた。その流れに海外ファンから「面白いヤツ」「歴史に名を残した」といった爆笑と称賛の声が集まっている。

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　すでに決勝トーナメント（T）進出を決めていたサッカー王国・ブラジルは先発を9人入れ替える大幅なターンオーバーを敢行。対するカメルーンは決勝T進出には勝利が絶対条件。その上で別会場のセルビア―スイスの結果待ちという状況だった。

　とにかく勝利が欲しいカメルーン。しかし、ターンオーバーで出場したブラジルの選手たちも実力者揃いとあって、なかなか流れをつかめない。スコアが動くことなく迎えた後半アディショナルタイム2分、右からのアーリークロスをアブバカルが頭で押し込んで待望の先制点を奪った。

　殊勲のアブバカルはユニホームを脱いで喜びを表現。しかし、これは非紳士的行為とあってエルファス主審からイエローカードを提示された。後半36分にすでにイエローカードをもらっていたアブバカルはこれが2枚目となり、レッドカードで退場。それでもアブバカルは笑顔でエルファス主審とがっちり握手してピッチを去った。

　米スポーツ専門局「ESPN」のサッカー専門ツイッターは「ヴァンサン・アブバカルは得点しながら退場となった。W杯では2006年決勝イタリア戦でのジネディーヌ・ジダン以来のことだ」とつづり、ジダンとアブバカルのレッドカードの瞬間を並べた写真を公開。海外ファンから「レジェンドのやること」「面白いヤツだ」「象徴的シーン」「歴史に名を残したヴァンサン」「今大会は本当に面白い」「退場したのに審判と握手したのは初だろ」「そして両者ともキャプテン」といった反響が寄せられている。