リオ五輪で日本のお家芸復活なるか 男女マラソン躍進のカギは?
エース不在の男子、現実的な目標は…
福士は13年世界陸上モスクワ大会で気温30度超の中、銅メダルに輝いた経験がある。大阪国際女子の後、「リオ決定だべ! リオで金メダルをとりたい」と即座に言った。3月17日に選出をうけて「私は金メダルが欲しい」と重ねた。実績に裏打ちされた福士の言葉は、決して大言壮語ではない。
一方、絶対的なエースが不在の男子は、8位以内に食い込むのが現実目標だろう。
「メダルや入賞を狙える目安」となる2時間6分30秒の日本陸連設定記録を破った選手はゼロ。選考会で最もタイムが良かった佐々木も、2時間8分56秒だった。選考レースと違って五輪はペースメーカーがつかず、後半どのタイミングで海外勢がスパートをかけてくるか読みづらい。「後半の急激なペースアップに対応できる体づくりが1番の課題」と佐々木自身も理解している。
男子は92年バルセロナ五輪銀メダルの森下広一、女子も04年アテネ五輪金メダルの野口みずき以来、ともに表彰台から遠ざかったままになっている。お家芸復活へ、大きな期待を背負って6人は4か月後のスタートラインに立つ。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images