フィギュアペア北朝鮮組が銅 ファンを魅了「アットホームな雰囲気だった」
冬季アジア大会は25日、フィギュアスケート・ペアのフリーが行われ、ショートプログラム(SP)3位発進した北朝鮮のリョム・テオク、キム・ジュシク組が112.18点で合計177.40点となり、銅メダルを獲得した。北朝鮮のメダル獲得は今大会初。日本の高橋成美、柴田嶺組は81.75点で合計130.53点の6位だった。
冬季アジア大会、北朝鮮勢今大会初メダル…演技後の取材は「大会に関するもののみ」
冬季アジア大会は25日、フィギュアスケート・ペアのフリーが行われ、ショートプログラム(SP)3位発進した北朝鮮のリョム・テオク、キム・ジュシク組が112.18点で合計177.40点となり、銅メダルを獲得した。北朝鮮のメダル獲得は今大会初。日本の高橋成美、柴田嶺組は81.75点で合計130.53点の6位だった。
滑り終えると、花が次々とリンクに投げ込まれた。リョム、キム組は3連続ジャンプをそろって決めるなど、息の合った演技で日本のファンを魅了。大きな拍手を浴び、今大会、北朝鮮勢初メダルとなる銅に輝いた。観客席では北朝鮮の応援団が旗を振っていた。
メダル確定前の演技終了後には日本のメディアを中心に他国選手として多い、記者約15人がミックスゾーンに集まった。「質問はアジア大会に関するもののみ」と限定された取材では柔らかい表情で応じた。
男子のキムは「スコアは思った以上に高くて満足。率直に言っていい滑りではなかったけど、いい点が出たことに満足している」と話した。スコアの177.40点は自己ベストだという。
普段は北朝鮮の女子選手だったキム・ヒョンソンコーチの下、1日3時間の練習に励んでいる。日本に来た印象について、キムは「非常に温かくて過ごしやすい。在日朝鮮人の方々も応援に来ていて、アットホームのような雰囲気だった」と語った。
ハイレベルな演技で、日本の地で確かな実力を示した2人。公式会見では中国のペア2組と並んで出席し、キムは「今回の教訓、経験を活かし、より高いスコアを狙いたい。世界のトップのレベルになりたい」と意気込んだ。今後は3月の世界選手権を目指すという。
【了】
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images