日本のCMも出演した闘将オリバー・カーンの今 日韓大会MVPの守護神は古巣で“大出世”
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)は連日熱戦が繰り広げられている。なかには「4年に一度のW杯だけは観ている」あるいは「昔はよく見ていたけど、最近は…」という人もいるだろう。そんなファン向けにかつてW杯に出場し、話題になった海外選手をプレーバック。懐かしい“あの人”の今をお届けする。今回はW杯に4大会連続で出場し、2002年日韓大会では母国の準優勝に大きく貢献したドイツ代表GKオリバー・カーン。
【W杯あの海外選手は今】02年日韓大会 ドイツ代表GKオリバー・カーン
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)は連日熱戦が繰り広げられている。なかには「4年に一度のW杯だけは観ている」あるいは「昔はよく見ていたけど、最近は…」という人もいるだろう。そんなファン向けにかつてW杯に出場し、話題になった海外選手をプレーバック。懐かしい“あの人”の今をお届けする。今回はW杯に4大会連続で出場し、2002年日韓大会では母国の準優勝に大きく貢献したドイツ代表GKオリバー・カーン。
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ビッグセーブでチームの危機を救うたびに拳を握りしめて雄叫びを上げ、ブラジルとの決勝に0-2で敗れた直後には横浜国際総合競技場(現・日産スタジアム)のゴールポストにもたれかかり、失意の表情で夜空を見上げる。全身で喜怒哀楽を表現し続けた人間味あふれるドイツ代表GKは、間違いなく02年日韓W杯を彩った主役の1人だった。
カールスルーエでプロデビューしたカーンは、1994年に名門バイエルン・ミュンヘンへ移籍。守護神として数々のタイトル獲得に貢献し、世界最高のGKとの名声を得た一方、98-99シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝ではマンチェスター・ユナイテッドに終了間際に2ゴールを許し、歴史的な逆転負けを喫している。
ドイツ代表としては、W杯に94年アメリカ大会から4大会連続出場。ただレギュラーとして活躍したのは、キャリアのハイライトと言える02年日韓W杯のみだった。キャプテンとして大会に臨んだカーンは、グループリーグから好守を連発。フランスやアルゼンチンなど優勝候補が早期敗退を喫するなかで、下馬評が低かった母国を準優勝へと導き、自身はゴールデンボール(大会MVP)を受賞している。
その活躍は日本国内での知名度を爆発的に上げ、大会後にはカー用品のCMにも出演。バイエルンで安定したプレーを続け、07-08シーズンを最後に現役生活に幕を下ろした。
引退後はドイツの放送局「ZDF」で解説者として活躍。その一方でブンデスリーガ公式サイトによれば、複数の書籍を出版し、経営学の修士号を取得、起業家や慈善家としての顔も持っていた。また09年には中国で若手GKを発掘し、ドイツのトレーニングアカデミーで指導を受けるリアリティショーに携わったことを「中国日報」が報じるなど、多方面で活動してきた。
そして20年1月、古巣バイエルンに執行役員として帰還。昨年7月からは最高経営責任者(CEO)となり、53歳になった今も名門クラブのさらなる発展に向け、現役時代のプレーと同様に全力を尽くしている。
(THE ANSWER編集部)