TOTOジャパンクラシック

　女子ゴルフの日米共催ツアー・TOTOジャパンクラシック（6616ヤード、パー72）が3日、滋賀・瀬田GC北Cで開幕した。ウェイティング（欠場者待ち）で出場が決まったセキ・ユウティン（ミツウロコグループホールディングス）は、4バーディー、ボギーなしの68で4アンダーとし、首位に3打差の6位で発進した。前日は、予選落ちがなく、自宅から車で15分でコース入りできることで、「お得な大会」と喜んだが、好発進に気を良くして「いっぱい賞金稼ぎます」と声を弾ませた。

　セキは、ボギーなしのラウンドを終えると、「とても安定な1日でした」と言い、微笑んだ。

　言葉通り、フェアウェーを外したのは14ホール中2ホールで、パーオン率は100％。4バーディーを奪い、ピンチらしいピンチもなかった。

「最近は上位で戦えて（体から）アドレナリンが出ているので、スイングのテンポを速くしました。それで安定してきました」

　この日も12番パー3でバーディーを奪った際、首位タイになったことを確認。「ここでアドレナリンが出ました」と振り返った。

　最終18番を含め、パー5でバーディーを奪えてないことは「少し残念」と言ったが、首位に3打差の好発進。前日は「優勝賞金（30万ドル）はすごいし、予選落ちもない。家から通えるから、ホテル代もかかりません。一番お得な大会です（笑）」と言った。円安の今、1ドル147円で計算すると、優勝賞金は4410万円。最下位78位でも3611ドル（53万817円）をゲットできる。だが、好発進で高額賞金を手にするチャンスとなり、セキは前のめりになった。

「今日は気温もちょうど良かったし、紅葉を見る余裕もありました。でも、この大会でいっぱい稼ぎたいです」

　キャディーは、妹でプロテスト合格を目指すセキ・ユウリが担当。身内だが、セキはプロキャディーを雇った時と同様に、12万円の基本＋賞金に伴う歩合給（11位以下5％、2～10位7％、優勝10％）の支払いを約束しているという。

「同じルールです。妹にもいっぱい稼がせたいです。一緒に頑張りたいです」

　その話を左横で聞いて、ユウリはニンマリ。両親の応援も受け、セキはビッグマネー獲得を目指す。