京口紘人の「致命的欠点」を統一戦前に指摘した真相 拳四朗陣営「駆け引きをした」
ボクシングのWBAスーパー&WBC世界ライトフライ級統一王者・寺地拳四朗(BMB)が2日、京口紘人(ワタナベ)との王座統一戦から一夜明け、都内の三迫ジムで会見した。前夜は10年ぶり2度目の日本人同士による王座統一戦で7回2分36秒TKO勝ち。WBAスーパー王座を奪い、日本人5人目の複数団体王座統一に成功した。試合2週間前には担当トレーナーが、報道陣を前に京口の「致命的欠点」を強調。激闘から一夜明け、その真相を明かした。
拳四朗が一夜明け会見、加藤トレーナーも出席
ボクシングのWBAスーパー&WBC世界ライトフライ級統一王者・寺地拳四朗(BMB)が2日、京口紘人(ワタナベ)との王座統一戦から一夜明け、都内の三迫ジムで会見した。前夜は10年ぶり2度目の日本人同士による王座統一戦で7回2分36秒TKO勝ち。WBAスーパー王座を奪い、日本人5人目の複数団体王座統一に成功した。試合2週間前には担当トレーナーが、報道陣を前に京口の「致命的欠点」を強調。激闘から一夜明け、その真相を明かした。
選手だけではなく、陣営同士も秘かな争いがあった。10月半ばに行われた拳四朗の公開練習。京口陣営が視察に訪れた中、拳四朗を指導する三迫ジムの加藤チーフトレーナーが「挑発するわけじゃないが、(京口の)致命的な欠点を見つけている」と指摘していた。内容は隠していたが、この日の一夜明け会見で「従来のボクシングファンは気づいていると思います」と真相を明かした。
「川嶋勝重さんが徳山昌守さんに挑戦する時、大橋会長が言っていたのと同じやつです。今回、いろんな予想を楽しむ人がいて、僕の中では自分なりにこの統一戦を楽しもうと思って駆け引きをしました。気づく人だけに気づくように。なので、弱点なんてないです(笑)。」
2004年6月のWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ。8度防衛中の王者・徳山に挑戦した川嶋陣営の大橋秀行会長が、試合前に「徳山には致命的な欠点がある、間違いなく勝つ」と豪語した。結果は川嶋の初回TKO勝ちで王座奪取。ファンに強い印象を与えた名台詞だ。加藤トレーナーは当時の言葉を引用した。
「何人か気づいた方には直接言われましたね。大橋会長も試合が終わって『8度防衛している王者に欠点なんてないですよ』と仰っていました。往年のファンにも楽しんでもらいたかったです。強い京口選手に勝てたのは凄いこと。いい試合だったと言われることが嬉しいです」
公開練習で宣言することも事前に決め、拳四朗と口裏合わせをしていたという。
試合は加藤トレーナーのプランを遂行した拳四朗が、強烈なワンツーで2度のダウンを奪って王座統一。この日は「トレーナーを信じてひたすらにワンツーを打った。ひたすらホッとしています」と安堵の笑みを浮かべた。今後はWBO王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)、IBF王者シベナティ・ノンティンガ(南アフリカ)との3団体統一戦の実現を狙う。
(THE ANSWER編集部)