世界卓球団体戦、男子決勝トーナメント1回戦

　世界卓球団体戦（テレビ東京系＆BSテレ東で連日放送）が5日、中国・成都で行われ、男子決勝トーナメント1回戦に臨んだ世界ランク3位の日本は、同6位のブラジルに3-0でストレート勝ち。12年ぶりにメダルなしに終わった前回2018年のリベンジを狙う大会で8強進出を決め、2大会ぶりのメダル獲得に王手をかけた。全日本王者・戸上隼輔が世界ランク5位カルデラノを破る金星。エース・張本智和も「完璧」「相手エースもビクビクしている」と称えた。

　グループリーグ4戦全勝で首位通過した日本はこの日、戸上、張本、及川瑞基のオーダーでブラジルと激突した。第1試合は全日本王者の戸上がエースのカルデラノと対戦。第1ゲーム（G）は11-13で落としたが、第2Gは逆転で12-10で奪い返した。第3Gは11-8で連取し、雄叫びを連発。強烈なバックハンドが冴え、第4Gは11-7で先勝した。

　中国勢3人と張本に次ぐ世界ランク5位のカルデラノ。東京五輪8強を誇る南米の名手との打ち合いを制した。先勝してもらい、楽になった張本は第2試合で付け入る隙を与えず。ストレートで完勝した。及川の勝利にも繋げた。

　張本は2歳年上の戸上を絶賛。「今日は戸上選手か僕がカルデラノから点を取れば勝てると思っていた。完璧に1番から仕事をしてくれたので、今日は戸上選手のおかげ。僕と及川選手も上手く乗っかれたので、完璧に近い試合だった」と感謝し、こう続けた。

「戸上選手が勝ってくれたのは、戸上選手自身にもいいことだったと思いますし、この先の相手のエースにもプレッシャーを与えられたと思う。次で言えば、フレイタスかヨルジッチもビクビクしていると思う。素晴らしい仕事だったと思う」

　3位決定戦がなく、メダル決定戦となる7日の準々決勝はスロベニア―ポルトガルの勝者と対戦する。スロベニアには世界ランク8位のヨルジッチがエースとして君臨。東京五輪では4回戦で張本を下した強敵だ。ポルトガルのフレイタスも同33位。勝ち上がれば、2人の敵国エースは戸上と対峙する可能性が高い。

　張本は「今日は世界5位のカルデラノ選手に戸上選手が素晴らしい試合してくれた。相手のランキングが高くても低くても、チームで勝つという気持ちで戦いたい」と大一番を見据えて意気込み。戸上も「必ず勝ってメダルを獲得したい」と力を込めた。