現地中継局のインタビュー途中にレンヒーフォにドリンクかけられる

　米大リーグのエンゼルス・大谷翔平投手は29日（日本時間30日）、本拠地アスレチックス戦に「3番・投手兼DH」で投打同時出場し、8回2死までノーヒットノーランの快投。8回2安打1四球無失点10奪三振で自己最多15勝目を挙げ、史上初の投打規定到達にあと1イニングに迫った。試合後は現地中継局のインタビュー中にドリンクをかけられ、手荒い祝福を受けた。

　本拠地最終登板でエンゼルスタジアムを総立ちにさせた。大谷は初回先頭に四球を出して以降は、縦に落とし、横に曲げる変幻自在のスライダーを武器に三振の山。7回まで無安打投球を継続し、8回も2死までアウトを奪った。大記録まであと4人から初ヒットを打たれ、この回限りで降板となったが、本拠地は大歓声だった。打っても初回に自らを援護するタイムリーで今季94打点目を挙げるなど、2安打1打点をマーク。史上初の投打規定到達にあと1イニングと“王手”をかけた。

　試合後、現地中継局のインタビューに応じた大谷は、ノーヒットノーランについて「凄い気にはしていたが、それより4点差だったのでなるべくランナーを溜めないように考えていた」と振り返った。記録に気付いたのは「5回くらい」といい、終盤には球場からMVPのコールも起きた。「できれば9回投げ切って応えたいのが正直なところでしたけれど、勝てて良かった」。インタビューの最中には先頭打者弾を放ったレンヒーフォからドリンクをかけられ、笑みをこぼしていた。

　NHKのインタビューでもノーヒッターが途切れた場面について「2ストライクの後に（球が）高くなったので、しょうがない。2死だったので三振で終わることできれば、チームに良い流れを持ってこられた。打たれた球に関しては高かった」と振り返り、規定投球回まであと1イニングに迫ったことについては「今日で終われれば良かったけど、球数がかさんでしまった」などと語った。「ポストシーズンに行けないのが残念ですが、試合は残っているのであと少し頑張りたい」と締めた。