松山英樹の罰打ピンチを救う行動とは

　米男子ゴルフのプレーオフ第2戦・BMW選手権第2日が19日（日本時間20日）、米デラウェア州のウィルミントンCC（7534ヤード、パー71）で行われた。34位で出た松山英樹（LEXUS）は5バーディー、1ボギーの67で回り、通算5アンダーの11位に浮上。7番では絶体絶命のピンチに陥ったが、同組選手の指摘で無罰に。PGAツアーが動画を公開すると、米ファンから「素晴らしいスポーツマンシップ」と称賛の声が上がった。

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　7番パー3。松山は第1打をグリーン右前のラフに打ち込んだ。高さのあるバンカーの縁にあり、スタンスを取るのも困難な状況。少し離れた位置で素振りをすると、ボールがバンカーに転がり落ちてしまった。そばにいた競技委員がほんのわずかに目を離した瞬間だったようだ。

　競技委員は「なぜ球が動いている？　素振りで動いたんですか？　ボールから離れてスイングした？」と質問。松山は同じ位置で素振りを再現したところで、同伴競技者のジョン・ラーム（スペイン）が「距離は取ってたよ」と割って入り、説明した。

競技委員「ここにあったんだよね？」

ラーム「（球は）深い位置にはなかった」

審判「止まっていた？」

ラーム「これは何もしていなくても起きる現象だ。彼は動かしていない。芝生の関係だ」

審判「ノー。ペナルティー無しで新しいところから打ちましょう」

　結局、無罰でパーセーブできた松山。一部始終の動画を公開したPGAツアー公式ツイッターは、文面で「ヒデキ・マツヤマはペナルティー無しで、最初にあった位置から転がってきた球をバンカーから打つことを許された」と説明した。米ファンからは「ラーム最高だ」「ラームは良いヤツ」「ヒデキが上手く伝えられず、ラームがフォロー」「正しい判定」「ラームは一流」「素晴らしいスポーツマンシップ」とラームの行動に対して称賛の声が上がった。

　同伴競技者のプレーをしっかり見ておくのはゴルフのマナーでもある。救われた松山は、単独首位のアダム・スコット（オーストラリア）に3打差の11位で逆転V圏内。70で回ったラームは1オーバーの53位だった。