錦織撃破、名手の復活に大きな注目「フェデラーのおとぎ話が幕を開ける」
全豪オープン4回戦で世界ランク5位の錦織圭(日清食品)を破ったロジャー・フェデラー(スイス)。昨季後半戦の休養から復活を遂げつつある35歳の躍進に海外メディアも注目している。
ベスト8進出果たしたフェデラー、「彼を英雄として崇拝するファンはその躍進が見たい」
全豪オープン4回戦で世界ランク5位の錦織圭(日清食品)を破ったロジャー・フェデラー(スイス)。第1セットを6-7で落としたものの、その後、6-4、6-1、4-6、6-3で競り勝ち、ベスト8へ駒を進めた。昨季後半戦の休養から復活を遂げつつある35歳の躍進に海外メディアも注目している。英紙「ガーディアン」電子版が「アンディ・マレーが全豪オープンで敗退し、ロジャー・フェデラーのおとぎ話が幕を開ける」と特集している。
歴代1位となる17度のグランドスラム制覇を誇るフェデラーは昨年2月に左膝の半月板再建の手術を受け、その後、全仏オープンを欠場。1999年から続いていたグランドスラムの連続出場も途切れた。6月のウィンブルドンには出場したものの、準決勝でミロシュ・ラオニッチ(カナダ)にフルセットの末に敗戦。その際、現役引退の可能性を否定し、7月以降は治療に専念するために残りシーズンの休養を表明していた。
年明けに復帰したフェデラーは迎えた全豪OPで順調に勝ち進み、錦織にも逆転勝ち。日本人の3年連続ベスト8入りを阻んだ。同じく4回戦では世界1位のアンディ・マレー(英国)が同50位のミーシャ・ズベレフ(ドイツ)に敗退。英紙はフェデラー自身も将来的にマレーが全豪初優勝を飾ると確信していることに触れつつ、「多くの期待に反し、このスイス人はマレーに代わり決勝に進もうとしている」とレポート。「彼を英雄として崇拝するファンは、その躍進が見たいのだ」と、テニス界のレジェンドに周囲が大きな期待を寄せている様子を伝えている。
今大会はマレーだけでなく、世界2位のノバク・ジョコビッチが2回戦で同117位のデニス・イストミン(ウズベキスタン)に敗れる波乱が起きた。記事の中でフェデラーは「ノバクとアンディがいないのは、本当に驚きだよ」、「ミーシャ・ズベレフとデニス・イストミンが彼らを打ち負かすなんて、考えもしなかった」とコメントする一方、自身についてはコンディション次第で勝ち進む自信があることを明かしており、「2週間風邪をひいていたんだ。珍しいことではないけどね。エネルギーに満ちているよ」と語っている。