“危険スライディング”に広がる波紋 MLBは守備妨害の見解も、カ軍監督「悪くない」
MLBは「守備妨害」と結論、これに対し両軍の指揮官、当事者がそれぞれコメント
だが、これで終わりではない。プレーにかかわった両軍の監督、両選手のそれぞれの声明を紹介している。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
カブス・マドン監督「トーリ氏(MLBの専務理事)と話して彼の解釈の説明を受けた。恐れながら全く賛成できないと伝えた。あのプレーに悪いところは何もない。もう一度言うが、審判はニューヨーク(リプレイセンター)でも球場でも正しかった。MRIを見る医者のように、同じ情報の集まりから、2つの違う意見が出るものなのかもしれない」
パイレーツ・ハードル監督「判定が生まれたのは事実だ。人生はフェアじゃない。スポーツも時にフェアじゃない。私から見て最も重要なのは、業界にこういった特定のスライディングは捕手(を守ること)のためにルール違反だと伝えることができたこと。それは私が昨日主張していたことだし、ある結論と終局に至ることができたのは良かったと思う」
両指揮官はこうコメントしている。一方で当事者となった選手の胸中も対照的だ。
カブス・リゾ(走者)「誰もこのルールについて明確な答えを持っていないと思う。僕らは野球をプレーしている。僕が話をする球界の誰もがゲッツー崩しを知ってる。試みないこともできるけど、野球選手としてダブルプレーは避けるべきと教わってきた」
パイレーツ・ディアス捕手「昨日あれがあってから、何であれ自分の身を自分で守ろうという結論に至った。この競技には世話になった。これは自分に関わる問題、家族に関わる問題だ。だから何が代償であろうと自分を守り続けようと思う」
MLBは「守備妨害」としたが、今後追加での何らかの対応があるかなどは、現時点では明らかになっていない。勝利を追求する上でのベストなプレーなのか、それともただの危険なスライディングなのか――。議論はまだ続くのか。
(THE ANSWER編集部)