大谷翔平が起こしていた「本塁打以上の奇跡」 フェン直で画面から“消えた”物が話題【5月の二刀流】
米大リーグのエンゼルス・大谷翔平投手は5月までの日程を終了。6月初戦となるはずだった1日(日本時間2日)の敵地ヤンキース戦は、雨天中止となった。5月に見せてくれた投打での名珍場面について、編集部が「5月の二刀流」としてピックアップ。新たな戦いに向け、その歩みを振り返る。今回は打者編。リアル二刀流だからこそのハプニングや、サヨナラ勝ちを演出したシーンが話題になった。
5月の活躍を振り返る、今回は「打者編」
米大リーグのエンゼルス・大谷翔平投手は5月までの日程を終了。6月初戦となるはずだった1日(日本時間2日)の敵地ヤンキース戦は、雨天中止となった。5月に見せてくれた投打での名珍場面について、編集部が「5月の二刀流」としてピックアップ。新たな戦いに向け、その歩みを振り返る。今回は打者編。リアル二刀流だからこそのハプニングや、サヨナラ勝ちを演出したシーンが話題になった。
○5月5日(同6日)、敵地レッドソックス戦「グリーンモンスターから消えた17番」
リアル二刀流で出場した大谷のバットが“ミラクル”を起こした。8回無死満塁で放ったタイムリーは、フェンウェイパーク名物グリーンモンスターに直撃。するとその瞬間、フェンスから何かが消えた。カードを掲げる仕組みのスコアボードから、登板中の背番号を示す自らの番号「17」が打球の衝撃で落ちてしまったのだ。この裏、マウンドには立たず、2番手メイヤーズの「21」に代わり、自らの打球でひと足早く降板を告げた。
「ショウヘイが彼自身の背番号をスコアボードから叩き落とした。ナチュラルだ」と「ピッチングニンジャ」の愛称で知られる投球分析家ロブ・フリードマン氏は自身のツイッターで紹介。「こんなの見たことないよ」「狙ったみたいね」 投稿には「大谷翔平、自ら交代を申し出る」「ホームラン打つより奇跡」「スタッフのお手伝いまで……」「自ら降板を告げた……」などと日米ファンの間で話題になった。この日は投げても7回無失点11奪三振で今季3勝目を挙げた。
○5月9日(同10日)、本拠地レイズ戦「復活5号&自身初の満塁6号」
久々の一発で、復活を印象付けた。「3番・DH」で出場したこの試合。6回に2番トラウトの7号2ランに続き、大谷は初球を左中間へ5号ソロ。2者連続弾で10試合ぶりの一発をマークすると、7回無死満塁では右腕フォーチャーの変化球をまたもレフト方向へ。2打席連続の6号は、キャリア初のグランドスラムになった。
この爆発に、同僚ウォルシュは試合後の場内インタビューで「彼はアンビリーバブルだ。逆方向に運ぶパワーを持っている。もっとたくさんの本塁打を放つだろう」と称賛した。満塁弾を被弾したフォーチャーは、この日がメジャー初登板。レイズのキャッシュ監督は「初登板であのエンゼルス強打者たちを迎えるのは理想的ではないよね。素晴らしい打者たちだ」「後で振り返ると、マイク・トラウトやショウヘイ・オオタニといった強打者と対戦できたことは感謝に値するかもね」と同情していた。
○5月8日(同9日)、本拠地ナショナルズ戦「敵地を黙らせた激走サヨナラ得点」
母の日に開催されたこの試合は、土壇場で劇勝を演出した。まずは2点を追う9回2死一、三塁。第5打席で相手投手レイニーが投じた2球目スライダーをとらえた。打球は中堅フェンス直撃の同点二塁打に。二塁ベース付近で歓喜した大谷は、さらに続くレンドンの中前打で快足を飛ばしてホームへ。滑り込んで間一髪セーフとなり、サヨナラ勝ちをつかみ取った。
エンゼルスタジアムに集ったファンは狂喜乱舞となったが、対照的だったのがナショナルズの地元放送局「MASN」の実況席だった。中継画面では15秒近く無言状態が続き、ナショナルズ元内野手で解説のケビン・フランドセン氏は「ワオ……これは痛恨です」とショックを受けた様子。激走シーンをリプレーで振り返ると、フランドセン氏は「ショウヘイ・オオタニのように走れる選手はそう多くありません」と韋駄天ぶりに脱帽していた。
大谷のここまでの打撃成績は49試合で打率.249、11本塁打、32打点。投手成績は8登板、3勝3敗、防御率3.45となっている。明日2日(同3日)はヤンキースとのダブルヘッダー。第1戦に大谷は投手として登板予定だ。6月もハードな日程が続くが、昨季は13本塁打と爆発した月だけに期待したい。
(THE ANSWER編集部)