東京五輪・銅の渡辺勇大、プロ転向の理由 バドミントンの「価値を上げる」3つの挑戦
昨夏に行われた東京五輪のバドミントン混合ダブルスで、同種目の日本勢初となる銅メダルを獲得した渡辺勇大が31日、所属する日本ユニシス(4月1日から社名、チーム名をBIPROGYに変更)を3月末で退社し、プロ選手契約に切り替えることを発表した。チームには所属を続ける。渡辺は、オンライン会見で「東京五輪後、競技に勢いをつけたいと思ったのが、きっかけ。プロ選手として責任、自覚、覚悟を持って臨みたい」と話した。
4月からプロとして活動、所属は日本ユニシスが名称変更した「BIPROGY」
昨夏に行われた東京五輪のバドミントン混合ダブルスで、同種目の日本勢初となる銅メダルを獲得した渡辺勇大が31日、所属する日本ユニシス(4月1日から社名、チーム名をBIPROGYに変更)を3月末で退社し、プロ選手契約に切り替えることを発表した。チームには所属を続ける。渡辺は、オンライン会見で「東京五輪後、競技に勢いをつけたいと思ったのが、きっかけ。プロ選手として責任、自覚、覚悟を持って臨みたい」と話した。
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渡辺は、同じチームに所属する遠藤大由と男子ダブルスを、東野有紗と混合ダブルスを組み、東京五輪に出場。東京五輪後に遠藤が引退した後も混合ダブルスで活躍を続け、昨冬の世界選手権で銀メダルを獲得、今月の全英オープンで2連覇を達成している。2024年パリ五輪に向けては「目標はメダル獲得ではなく、金メダル獲得」と力強く言い切った。
バドミントン日本代表では、男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)、女子シングルスの奥原希望(太陽ホールディングス)が、同じようにプロ選手として活動している。社員契約からプロ契約へ切り替えることは、会社員という比較的安定した生活から離れることも意味するが、活動の幅を広げられるメリットがある。渡辺がプロ化に伴って目指す活動に挙げたのは、海外リーグの参戦、個人スポンサーの契約、大会プロデュースの3つ。「これらを実現することで、自分自身の価値、バドミントンの価値が上がっていくと思っている。日本では、バドミントンは野球やサッカーのようなメジャー競技とは言い難いけど、かなり伸びしろを感じている。現役選手として何ができるかを考えた。幅を広げて、後輩や子供たちに選択肢を増やせるように競技活動をしていきたい」と思いを明かした。
24歳の渡辺は、若手から中堅になる世代だが、競技の普及や発展には以前から強い関心を示し、新しい環境作りにも動いてきた。19年には、国内選手としては初めて中国のリーニンとラケット使用契約を締結した。4月10日には「遠藤さん カムさん けいごさん感謝祭」と題する自らのプロデュースイベントを埼玉県で開催することも決まっている。日本代表の男子ダブルスでともに戦った遠藤、園田啓悟、嘉村健士が同じタイミングで一線を退くため、送別の意味を込めたイベントだ。